磁気で水が変わる可能性を完全に否定した阪大の菊池誠教授

2010.05.20


3年前に大阪大学教授の菊池誠は磁気で水が変わる可能性を完全に否定した。
「論座」の「蔓延するニセ科学」という特集の中で、菊池は以下のように書いている。
 









このサイトでこれまで紹介してきたように、水と磁気との関係はさかんに研究されており、いずれも水は磁気によって何らかの変化をする、しているはずだ、という結論である。

2000年のダブリン大学からの報告で明らかなようにカルシウムの結晶の析出の仕方ははっきりと変わる。そもそも100年前に磁気活水器が研究され始めたのはカルシウムの問題が端緒である。

また、水分子は反磁性体である。磁石を近づけると反発する。それは磁力に対して反対向きに磁化するということである。それは磁力の影響をもろに受けるということである。

また、水分子の酸素と水素の原子間結合は電磁力であり、水分子同士の水素結合も電磁力である。そこに電磁的な摂動を与えれば、何らかの変化が起こると考えるのが合理的である。


しかし菊池は「水道管に磁石をつけたところで、水は変化しない」と言う。


いったい菊池は何を根拠にこのように断定するのか。


根拠などありはしない。彼は、水と磁気との関係について何も研究していないし、論文のチェックさえしていない。


それなのにこういうことを平気で言う。


科学者は、科学の分野での自分の発言に十分な根拠があるかどうか、常に細心の注意を払うものである。だから、分からないことは分からないと言い、断定できないことは断定しない。

特に、相手の主張や考えを否定するときには、自分の側にどれだけの根拠があるか十分に注意を払う。自然にそのような自制心が働くのが真の科学者である。


しかし菊池は違う。


菊池は、自分が知りもしない分野で、根拠もなく、相手の主張を全否定して平気である。
菊池の行為は、「俺は科学者だ!」と言って社会に向けて銃を乱射しているようなものである。


そもそも「ニセ科学批判」という行動そのものが、科学者の本来のあり方から逸脱している。批判の対象範囲が広いから、たいていは自分の専門外になる。菊池と磁気との関係がそうだ。自分では研究していないし論文も知らない。

まともな科学者は専門外のところで軽率な発言はしない。しかし「ニセ科学批判者」らは違う。専門外の領域で、何の根拠もない自分の思いこみを書き散らし、平然と社会を攻撃する。


それは科学者として、やってはならない行為である。


しかし菊池にはその簡単なことが理解できない。それどころか、「ボクたちは専門領域で忙しい時間をわざわざ割いて、社会のために頑張っているのだ」という勝手な認識である。


おそらく菊池は、相手はどうせろくでもない零細業者だ、とナメているのだろう。

しかし実は、相手は零細業者ではない。相手は自然そのもの、自然科学そのものである。
菊池が「水道管に磁石をつけたところで、水は変化しない」と言うとき、菊池は零細業者や一般市民を相手にしている意識だろうが、実は、真の相手は自然現象そのものである。


磁気で水は変わるや否や、ということである。
それは自然科学が真摯に探求すべき興味深く崇高なテーマである。


しかし菊池は、そのことにはまったく関心がない。どうでもいいのである。


だからこそ、「水道管に磁石をつけたところで、水は変化しない」などと、根拠のないことをヘラヘラと言えるのである。




マイナスイオン


菊池はまた、マイナスイオンについてもこれまでさかんに攻撃してきた。この記事でも「マイナスイオン商品というカテゴリー自体がいわば迷信の産物」としている。しかしこの記事から3年、今、世の中はどうなっているか。



マイナスイオンという名は菊池らの攻撃で使いにくくなって、さまざまに名を変えてはいるが、要するにマイナスイオングッズがたくさん出回るようになっている。パナソニックのナノイーとか、シャープのなんとか、ダイキンのなんとか、などである。
ナノイーのヘアドライヤーは髪がしっとりして気持ちいいという評判で、高価だがたくさん売れている。髪がしっとりして気持ちいい、とは「身体にいい」ということである。



マイナスイオンとは負電荷を帯びて空中を浮遊する物質である。

しかしそれだけでは、それが身体によいかどうか分からない、と言うより関係がない。
電気的に無理矢理発生させると、むしろ目がチカチカしたり頭が痛くなったりする。

ポイントは水である。

これは菊池が常々侮蔑し罵声を浴びせ続けている、菅原明子氏が早くから言っていたことである。「トマトの研究で分かったんですよ。マイナスイオンのポイントは水ですよ」ということだった。我々の体験からも、水が何らかのキーの役割を果たしているだろうと考えられる。パナソニックのナノイーにも水が関係しているようである。

菅原氏のよいところは自分で実際にトマトを作ったりして研究しているところである。と言うより、ふつうは誰でもそうするものである。その上で発言するものである。




別の話だが、マイナスイオン水とは何かを説明しておくと、他の人が何を言っているかは知らないが、マイナスイオン水とは、「空中に噴霧すると空中にマイナスイオンがたくさん検出される水」というのが私の定義である。定義というより命名したということで、「空中に噴霧すると空中にマイナスイオンがたくさん検出される水」と毎回言うのはたいへんだから、それを縮めてマイナスイオン水と呼ぶことに私が決めたのである。
空中のマイナスイオンは測定できるから、物理現象の説明としてこれで不具合はない。
マイナスイオンがたくさん出るということは、水の中で何らかの電気的な変化が起きているということである、それがカルシウムの結晶をカルサイトからアラゴナイトに変えるのである。




負電荷を担う物質が水分子を含むとき、多くの場合、身体に気持ちいいという効果があるようだ。そういうことがこの3年ほどでいろいろと研究され、実用化され、製品化されてきた、ということのようである。


菊池はそのような研究や開発を、迷信と断じ、ニセ科学と罵ってきたのである。


次の文章はもっとひどい。




これも、論座のこの特集の一部である。

菊池、田崎の精神の未熟さが露呈している。この程度の人間が、専門外の所で根拠のない妄説をふりまいて「ニセ科学批判」とやらを繰り返している、ということである。

ところで、ジョン・レノンは生きていたら「水からの伝言」の熱烈な支持者になっていたのではないか。もともとそういう傾向だし、姉さん女房のオノヨーコが支持するのだから、そうなった可能性は大きい。そしてそうなればきっと「Message from Water」という名曲を作っただろう。そしてそうなればそれは当然、江本氏の全面協力によってDVDになり、水の結晶が現れてくる時の動画や、さまざまな美しい結晶の写真が次々に現れる映像に、ジョンの清冽なオリジナル曲とスピリチュアルな歌詞の歌が流れることになる。それだけで1時間くらいの映画になるかも知れない。結晶が現れてくるシーンはなかなかのスペクタクルだし、そこにジョン・レノンだから大ヒット間違いなしだ。

そうなれば、「水からの伝言」の活動は世界中で今の100倍、1000倍になっていただろう。


その場合この二人は、ジョン・レノンに、「そんな曲を作るな!」と手紙を書くのか。
あるいはこっそりとDVDを買って楽しむのか。まぁ、どうでもいいが。


ところでこの手紙はオノヨーコ氏に届いたのか、はなはだ疑問である。単にオノヨーコ氏を出しに使って、特集を演出をしているのではないか。そうだとしたら失礼な話である。あざといやり方だと思っていたら、この雑誌はつぶれた。





キクログについて



菊池が書くキクログという阪大のサイトもまた、この記事と同様の偏狭な主張で満ちている。科学的にも間違いだらけだが、社会的にも、人を名指しで犯罪者呼ばわりして平気である。


最近、菊池は次のように書いた。


366. あいすらんと ? 2010/5/11@02:59:49

それにしても、現に「吉岡が景品表示法などの違反を行っていた」のだとしても、だから『吉岡は犯罪者である』という印象操作って、どんなもんなんでしょう。 >国立大学法人大阪大学

Owner Comment きくち ? 2010/5/13@02:49:26

そのような印象操作はしておりません

Owner Comment きくち ? 2010/5/13@02:55:32

あいすらんとさんのみ、読み方が違っているようです。
「吉岡氏の行なったことは犯罪である」と書いている人はいないと思います。



しかし、実際はキクログは、3年前に以下のように書いたのである。

83. コアラ ? July 14, 2007 @11:48:21

マグ社のキャンペーン6月分は景表法違反でした。

むろん当社が景表法に違反したなどという事実はない。そもそも景表法の対象にはならないことを、当時あらかじめ公正取引委員会に確認している。それをキクログは、「法律違反した」と書いた。犯罪者だと言っているようなものである。

このスレッドを通読すれば、全体として私を犯罪者扱いしているのは明らかである。

いちいち挙げないが、他にも、我々の販売方法は「カルト」と同じだとか、破綻するに決まっているとか、我々の磁気活水器はすぐに割れるなどと平気で書いている。

むろんすべて事実無根で、我々の販売組織は現在でも売り手と買い手が満足して健全に円満に運営されているし、我々の磁気活水器が割れたことなど一度もない。


菊池は、自分と違う意見を持つ者をキクログから排除する。
だからキクログの常連は菊池ベッタリである。

菊池の考えは、磁気で水が変わるわけはなく、マイナスイオンはニセ科学で、マルチレベルマーケティングは必ず破綻する(破綻するに決まっている、と書いている)というものである。

私は、磁気活水器マルチレベルマーケティングという手法を取り入れて販売しており、磁気活水はマイナスイオンを多く発生させるという測定結果を発表している。


だから、菊池には私は「悪徳業者の3乗」くらいに見えるのだろう。


私は磁気で水が変わることを、実際に体験し、論文も読み、それが人々の役に立つことを確信している。だから世界最高の磁気活水器を作って人々に提供しているし、使用者アンケートでは圧倒的多数の人が満足している。

また、連鎖販売とは「仕事として紹介する」ことである。別に悪くない。

マルチレベルマーケティングとは報酬を多段に組むこと、すなわち紹介した先から紹介が出たときにも報酬が出る仕組みである。別に悪くない。仕組みの組み方にはいろいろあって、組み方によっては不公正になり得るが、公正な仕組みも成立する。

それを菊池は、必ず破綻するというのである。

企業が倒産することはあるし、自動車でもテレビでも完全に普及すれば需要はなくなる。それらを破綻と言うなら、どんな企業も破綻と隣り合わせで活動している。それをことさら「必ず破綻する」と言うことには意味がない。だから菊池はそうではなく、仕事として紹介すると必ず破綻する、報酬を2段以上のレベルで支払うと必ず破綻する、と言っているわけだ。

理解できない主張である。

どうしてそうなるのか。菊池は説明できるのか。
それとも、例によって根拠のない話なのか。


いずれにせよ、菊池から見れば、私はとんでもない悪徳業者であり、キクログはそういう考えで支配されている。書き込みはすべてその考えで統制されている。だからキクログを通読すれば「あいつは犯罪者だ」と言っている、という印象を受けるのは当然だ。そもそも「法律に違反した」と明記してあるのである。そして菊池はそれを許容しているのである。

それなのに菊池は

「吉岡氏の行なったことは犯罪である」と書いている人はいないと思います。

などと平気で言う。どういう神経か。



その後「あいすらんと」と言う人は以下のようにしてキクログから追放された。



403.
Enzo Romeo ? May 14, 2010 @09:03:06
ここまでのやりとりを見ていて、あいすらんとさんは、一見中立を装っているが、実は吉岡氏の応援をしているように思いました。

Owner Comment きくち  May 14, 2010 @10:26:02

当然ですが、大阪大学が大学として何か印象操作をしているかのような印象操作をされても困ります。もちろん、そんなことは重々わかった上で敢えて書いておられると思いますので、これ以上お相手する必要はないのでは。

Owner Comment きくち  May 14, 2010 @18:34:25

これ以降、あいすらんとと名乗っている人のコメントは消す予定です


これにてめでたく一件落着というわけだ。語るに落ちるとはこのことである。キクログに言論の公正はない。

かつて、SSFSという人が「マイナスイオンドライヤーは使っていて気持ちがいい」という話をして、キクログから追放されたが、そのプロセスもなかなか興味深いものだった。菊池の頭が「マイナスイオンはニセ科学だ、迷信だ」という考えで凝り固まっていることがよくわかったものだった。


菊池の頭がどうなっていようと、何を言おうと、それがプライベートなサイトからの発信であれば、どうでもいいことである。発信元が阪大であることが国民全体にとって重大な問題なのである。菊池だけなら豆鉄砲だが、菊池が乱射する銃は阪大製であり、銃弾のひとつひとつに阪大の文字が刻まれている。それはすなわち阪大としての情報発信であり、それなりに殺傷力がある。


阪大にはキクログを閉鎖する権限がある。
それを行使しないのは阪大の判断である。
だから問題が発生すれば当然、阪大に責任がある。
仮に裁判になれば阪大が訴えられることになる。当然である。

たとえばトヨタの公式サイトに問題があって裁判になったら、トヨタが訴えの対象になる。書いた社員と交渉しろ、とはならない。当たり前だ。大学は特別だなどという話は世間では通用しない。


印象操作って、どんなもんなんでしょう。 >国立大学法人大阪大学


という指摘は完全に正しい。


たとえば以下は、キクログに京都女子大の小波という教授が投稿している文章である。




684. こなみ Website ? August 20, 2006 @11:16:39

ディレカの仕組みと称する説明では,水道水をプラスイオンとマイナスイオンに分けて(これも意味不明なのですが),プラスの方を外に逃がして,マイナスイオンを残すことになっています。これも高校物理程度のクーロンの法則などに関する知識があればまったくナンセンスであることが明白です。私のウェブサイトにも書きましたが,プラスのイオンだけを外に運ぶような膜はありますが,それは電極から電気エネルギーを供給しなければなりませんし,かなりひんぱんに交換する必要もあります。こんな金属の筒にはそんな機能は100%ありません。
さて,ディレカの設置のときに取り付けられるアースというのは,そのプラスの電気を外に逃がす役割ということになっています。しかしそもそも,水力のエネルギーで上記のようにイオンを分けるなどという「仕組み」自体がまったく根拠も効果もないものなのですから,アースをどうしてみたってディレカの性能は変わりません。無駄の上塗りです。そもそも,水道管自体が金属でできていて,地下に配管されているので,最初からしっかりアースされていると考えてよいでしょう。アースはたんなる飾りでしかありません。
ところで,この種の水系商品では活水器というのが昔からあって,そっちはオリフィス(管を狭くして流速や圧力を急変させるしかけ)を利用して,水のクラスターを小さくするとか水にエネルギーを与えてどうのというものでした。ディレカは基本的にそれと同系列の,まったく効能を持たない製品であると考えるべきです。それ自身が化学変化しない材質で作られ,物質の出入りが水の出入り以外には起こりえないパイプですから,それに水を通すだけで,水道水の成分が変化するというような仕掛は作りようがありません。何度も書きますが,これはインチキ商品です。
また,多数のウェブサイトの「効能があった」記事も,売るための虚偽の宣伝の疑いが濃厚です。そんなにウソをつくはずがないと思うかも知れませんが,これら新聞の折込広告にある「○○で××が治った!」体験談と同様であり,世の中にこの種の広告は溢れているのですよ。だったら詐欺だから犯罪じゃないかと叫んでみても,薬事法や医師法に抵触しない限り,これらを法的に取り締まることはやはり難しいのです。
ディレカの効能を宣伝しているサイトには,設置業者のものもかなりあります。製品の原価なんて量産すれば1万円で十分でしょうから,設置業者のマージンもかなり高くなるような仕切り価格と小売価格の設定になっているのでしょう。「うちはディレカをやってます」みたいなサイトはその口かと。ようするに,インチキ商品を売って儲けようというのを,メーカーと業者が組んでやっているわけです。ただし業者によっては善意で思い込んでしまう人もいるのですが。
 
MIKEさんはそれでもディレカを信じたがっているように見受けますが,もしよかったら思い切って投資して,ご自分で同様の記録をとってごらんになってはいかがでしょうか?ディレ子さんところの実験を参考にして,より信頼性の高い実験になるように助言はして差し上げられると思います。


小波は、ディレカが科学的にデタラメな悪徳商品であると、名指しで、執拗に攻撃している。

しかし小波の指摘こそが科学的にデタラメなのである。
よくこれだけ間違ったことを言うものである。

ディレカから出て行くのはイオンではなくプラスの電荷だけである。それは電子が流れ込むということと同義である。それは簡単に起こることだが、それを起こすにはディレカを地球とつなぐ(アースを取る)必要がある。水道管が金属だなどというのは小波の認識不足で、今どき水道管は塩ビである。だからアースをとらなければ電気的に浮いてしまう。


こんなことが起こるわけがない、と小波は息巻いているが、起こるわけがないことなど起こるわけがないのであって、すなわちディレカは、起こるわけがないことなど書いていない。

小波の読み方が間違っているだけである。
後段の小波の「社会時評」も、すべて勝手な妄想である。

小波は自分が水戸黄門だと思っているのではないか。世の中は時代劇のように単純で、自分は正義の味方であり、ディレカはどうしようもない悪人で世間に害毒を流し続けている。よし、ひとつオレの印籠を見せてやろうというわけだ。


かつて私は、小波のこの間違いを正面から指摘したのだが、小波には理解できないようである。

その証拠に、小波が誤りを訂正したとかディレカに謝罪したなどという話は聞いたことがない。それどころか、この文章はそのまま今でもあって、ディレカと打ち込んで検索すれば出てくるのだから、ディレカに対する執拗な営業妨害は継続中である。

小波の頭の中などどうでもよいが、問題はディレカが阪大によっていつまでも名指しで犯罪者扱いされていることである。菊池が小波の考えを是認して、この文章をそのまま置いており、それを阪大が許容しているという全体図である。





それは阪大の責任である


かつて私は菊池に「なぜ大学の公式サイトを使うのか、外部に私的なサイトを作ればよいではないか」と問うたことがある。

菊池は間接的にだが、「大学から発信することに意味がある。それについてはきちんと発表する」と言った。それから何年もたつが、菊池は何も言わない。

おそらく、言えないのである。

「大学からの発信に意味がある」などという理屈がどうしても思いつかないのである。当たり前だ。そんな理屈などあるわけがない。

仮に思いついて菊池が理屈をこねれば、こんどは阪大の学内世論が反発する。書き込みの実情を見れば当然である。誰それは犯罪者だとか、磁気で水は変わらないなど、「そんなことをどうして阪大から発信するんだ、勝手な理屈を言うな、自分でやれ」となるに決まっている。学内世論は菊池におべんちゃらを言っている投稿仲間とは違う。


だから菊池は、口をつぐんでいる。


なしくずしに大学のfacility(国有財産)をハイジャックして平気、というのがニセ科学批判者の常だが、それを放置している大学側にこそ重大な責任がある。



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