大邱国際陸上:きょう開幕、ボルトら世界のスター登場(上)

「競技を楽しみ、死ぬほど練習して31年前の韓国記録突破を」

 来年8月27日に大邱スタジアムで開幕する世界陸上競技選手権大会のリハーサルとも言える大邱国際陸上競技大会は19日午後7時、同スタジアムで33カ国約150人の選手が参加する中、開幕する。今大会には男子100メートル世界記録保有者のウサイン・ボルト(9秒58)=ジャマイカ=、現役女子のトップスプリンター、カメリタ・ジーター(10秒69)=米国=、北京オリンピック女子200メートル金メダリストのベロニカ・キャンベル=ブラウン(21秒74)=ジャマイカ=ら、短距離界のスターが集まる。韓国陸上界はまだ、31年前の1979年に立てられた男子100メートル記録(10秒34、ソ・マルグ)を破れずにいるのが現状だ。この差を縮めるには、どうすべきなのだろうか。

「死ぬほど練習すべき」

 こうしたスターたちは、世界的記録を出す秘訣(ひけつ)について、異口同音に「陸上を楽しみ、すべてをささげて練習しなければならない」と話す。「世界一速い男」ボルトは、記者たちに「いつもウォーミングアップをしないまま靴を履いて走るのにいい記録が出る」と言われると、それは全く違うとでもいうように首を横に振った。そして、「余裕があるように見えるのは試合当日だけ。外地でのトレーニング期間中やシーズン終了時、わたしは死ぬほど一生懸命練習している。実際に見れば分かるだろう」と答えた。彼は世界のトップに立ちながら、まだ満足していなかったのだ。「トップの座を譲りたくないという一心で練習している。結局は走ることを楽しむべきなのだが、自分の問題点が何かを粘り強く探し出し、小さな問題も乗り越えていかなければならない」とアドバイスした。

 ベロニカ・キャンベル=ブラウンには単独インタビューを申し込んだ。「短距離は身体的にアジア人に不利では」と聞くと、「(110メートルハードルのアテネ五輪金メダリストで中国人の)劉翔もアジア人ではないか。人種の違いは(記録とは)あまり関係ない」と言い切った。そして、「韓国の陸上施設はとてもすばらしい。ひたすら一生懸命練習し、試合を楽しめば、いい結果が出るだろう」と語った。キャンベルは高校時代から、メダル獲得圏内に入るため、血のにじむような努力をしてきたという。「勝たなければならない」というプレッシャーが生活の一部になっていることも、進歩の一因だということだ。

 ジャマイカの貧しい選手たちは、土の上で練習しながらも世界の短距離界を席巻している。しかし、韓国陸上界には依然として「施設のせい」「投資不足のせい」と不満が絶えない。そうした人々が心して聞くべき話だ。

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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