将来の政治家転身、そして大統領の座を視野に入れ、朝青龍がいよいよ始動か−。
配信された写真は、平壌(ピョンヤン)の万寿台議事堂で記念撮影されたもの。金永南(キム・ヨンナム)最高人民会議常任委員長やモンゴルのザンダンシャタル外相らと収まり、朝青龍はまげを結った頭のままスーツ姿でキメ、後列中央に立った。
朝青龍の訪朝は、ザンダンシャタル外相に同行したとみられ、20日に平壌入り。同通信によると、同外相は金常任委員長との会談で、エルベグドルジ大統領から金正日総書記への親書を託した。金総書記も金常任委員長を通じ大統領への口頭メッセージを伝えた。
関係者によると、外相には約40人の経済人、企業家らが同行、外相とは別の日程で行動した。朝青龍はウランバートルでサーカス団を運営しており、同関係者は、北朝鮮のサーカス団招請などの商談ベースで同行した可能性を指摘している。
朝青龍といえば、本紙のスクープ報道で、ガーデニスト・石原和幸氏(52)に弟子入りして「庭師」となり、5月に英ロンドンで開催される「チェルシーフラワーショー」に参加することが明らかになったばかり。一方で将来、政治家になり、モンゴル大統領の座を目指す“大望”があるといわれる。
モンゴルは草原は広がるものの、森林がなかなか育たない。庭師の活動は、故郷に広大な緑をもたらしたいと世界的なガーデニストに教えを請うもので、背景には、若いうちに国のためになる様々な活動をしていこうとの考えがあるようだ。
今回の訪朝も、将来的な活動を視野にした“外交修業”という意味合いもありそうだ。