サッカー・ワールドカップ(W杯)南アフリカ大会の宿泊場所などを手配する旅行業者に連絡が取れなくなっている問題で、この業者の銀行口座が凍結されたことが分かった。申し込んだ客が警視庁に相談を寄せていることから、銀行側が取引を停止したとみられる。
業者は東京都日野市に事務所を置く「Toer Afrika」(ツールアフリカ)。請求書には東京都内の銀行に開設された口座がツアー代金の振込先として記されていたが、現在は振り込みできない状態になっている。
ツールアフリカは、W杯の会場の南アフリカ国内に会社を設立したとして、ツアー参加者を募集し、4月中旬までこの銀行口座で、料金の振り込みを受け付けていた。同20日ごろから、申し込んだ客から「連絡がとれない」との相談が大使館などに殺到し、警視庁に相談した人もいた。
銀行側は「個別案件にはお答えできない」としているが、利用客から問い合わせがあり、トラブルの実態確認が必要と判断、4月下旬に、口座の出入金を停止する措置に踏み切ったとみられる。【安高晋】
毎日新聞 2010年5月1日 15時00分(最終更新 5月7日 22時23分)