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(株)グレートマウンテンの分割払いのお金での故大山倍達総裁ご遺族支援の顛末(てんまつ)

古い話ですが今から16年前の1993年、つまり大山総裁が亡くなる1年前の全国支部長会議で大山総裁は全国の支部長たちに「君たちに親孝行の気持ちがあるのなら、何とか君たちの力で2億円から3億円のお金を集めてくれないか?そうしたらあと数億円は私が集めて新会館を建設したい。私が死ぬ前に、何としても極真の殿堂としての新会館だけは建設しておきたい。」と話したのです。

別に大山総裁が自らの死を予感したわけではないと思いますが、私は「君たちに親孝行の気持ちがあるのなら」という一言がなぜか気になり、ある方法でやってみようという気になってしまったのです。

それは全国に散らばる茶帯の道場生つまり黒帯1歩手前の道場生と過去に事情があって茶帯でやめた道場生に一人10万円の寄付を依頼し、昇段を認めるという方法でした。
私も極真の黒帯として誇りを持っていますから帯を金で売るということはもちろん大反対です。
しかし離れていた茶帯ならば今回黒帯を取ることで極真に戻ってきたり、現役ならば私のように二段に実力で挑戦するものも出てくるのではないかと善意に考えてこの妥協的提案を発起したのです。
(結果的に私は多くの先輩支部長たちから非難されましたね、お前は極真の黒帯を金で売るのかと。別の非難もありましたが、これは言わないことにしておきます。)

その提案に初段を二段に、二段を三段にという案も加えられ、寄付が募集されたのです。
結果として2億5500万円が集まったと記憶しています。
そして寄付を集めた支部長全員が(株)グレートマウンテンの出資人として登記されたわけです。

このお金は銀行預金され大山総裁の遺言で社長に指名された梅田嘉明氏があずかり、その後2代目に就任した松井章圭氏に印鑑・通帳ともに渡されたのです。

しかしその後その所在や残額が不明となっていたのを、梅田氏が松井氏に(株)グレートマウンテンに返還せよという民事裁判を起こしたのです。
そのお金は(株)グレートマウンテンから松井氏の個人会社に入り、会計的には貸付金処理されていたとのことです。

その裁判で私も梅田氏とともに陳述調書を提出し、松井氏の「このお金は極真会館に所属するものである。したがって自分のものである。」という主張に対し、「そうではなく、初めから終わりまで唯一新会館建設のためのグレートマウンテンのお金である。松井氏が勝手に使っていいお金ではない。」という実質的な発起人として当然の主張をさせていただきました。
それが功を奏したのかどうかはわかりませんが、結果として松井氏は7500万円(私の記憶では)を返還することで和解が成立したのです。
これは実質(株)グレートマウンテンつまり我々の勝訴なのです。

なぜ2億5500万円が7500万円(1億8000万円減)となったかというと
①池袋の旧総本部の隣の土地の買収不成立で1億円強の手付金が流れてしまったこと
②三峰神社の大山総裁の記念碑建立に4500万円くらい(?)が使われたということ
③双方?の裁判費用1500~2500万円(?)を支払ったこと
という事情だそうです。

ただしこの支払いはなぜか松井氏の事情で分割払いだそうです。
毎年年会費で何億円もの収入を得、さらには海外逃亡者や逮捕者を出した某有名グッドウィル経済事件で何十億円も儲けたはずの松井氏にしては解せない話です。
いったいどういう事情なのでしょうか?
この期に及んで分割払いとは!?
ところで現在、旧総本部の隣の土地は、松井氏が改めて取得し新会館建設に一縷の可能性を持っていると聞いていたのですが、今はどうなったのでしょうか?
ちゃんと説明すべきでしょうね。

その意味では故大山総裁は確かに大金や財産は残せませんでしたが、極真空手という武道とその試合ルールを残してくれたのです。
極真空手と極真ルールは誰に宣伝しなくとも、誰に強制しなくとも日本中で、世界中で自然に、自動的に、勝手に広がっています。
ほとんど神がかりなのです。
ある意味奇跡なのです。
商標や著作権など超えているのです。
だからこそ故大山総裁は商標や著作権など必要としなかったのです。

日本で有名な某フィクサーが何十億円残そうと、日本でどれだけ有名になろうと、絶対にかなうわけがないのです。
もう今現在すでに故大山倍達総裁は世界格闘技界と世界武道界の伝説的人物なのです。
それだけではなく、いずれ世界史の偉人になる人物なのです。

(株)グレートマウンテンに返って来る予定のこのお金の使途ですが、
イ)この金額では新会館建設は資金不足であること
ロ)仮に建設できたとしても分裂した極真会館では責任をもって運営できる目途が立たないこと
ハ)松井氏が返還したお金の使用使途を気にかけ追求してきたことに対し、梅田氏が遺言にあった遺   族への支援を発案したこと
などで結局遺言にある遺族への支援しか故大山総裁が喜ぶ方法はないだろうということになり、4月26日の命日に護国寺に全出資者に声をかけ、松井派の山田氏、連合会の高橋氏、極真館のろう山氏そして浜井派の私も出席して月額50~100万円(予定)のご遺族支援を実施することになったわけです。
そのご支援開始が本年12月つまり来月からの予定なのです。

松井氏が約束どおり分割払いで全額振込みを実行完了し、ご遺族支援が最後まで継続することを心より願っております。

松井派時代の石川県支部は最終年度など1180人の登録会員があり、その1年だけでも1180万円が松井氏の会社に送金されているにも関わらず、それが遺言の実現に少しも反映されず、間接的にもご遺族へのご支援も止まっていることに憤りを感じていた私ですが、今回返還された(株)グレートマウンテンのお金で直接的にご遺族への支援ができることにすこしほっとしています。

11年間松井派での石川県支部だけの年会費でも計7000~8000万円が松井氏の会社に入っていたはずです。
全国ではいったいいくらになっていたのでしょうか?
石川県が全国の人口で1%であることを類推すると、その100倍が予想されます。
ただし石川県では分裂後の11年間極真では松井派の浜井道場だけだったことを考えると、分裂した日本全体ではその50倍くらいでしょうか?
そうすると35~40億円くらいでしょうか。
大金ですね。
遺言の実行は十分可能ですね。

それらの金の使用使途さえ明確にせず、遺言さえ反古にする松井氏に憤りを感じて私は松井派を辞めたわけですが、現在の「闇のフィクサー的な行動」をみると松井氏はいったい誰を師匠としているのか?だれの2代目になろうとしているのか?疑問を感じるのは私一人ではないでしょう。
誰の2代目になろうと松井氏の勝手ですが、その生き方においてまず第一に最優先での大山総裁の2代目でないならその遺言を引き受けるべきではないと思います。
当たり前でしょう。

最後にもうひとつ、三峰神社の大山総裁記念碑建立式典に参加した際もまったく知らされず、つい最近までも知らなかったことがあります。
すでに書いたように、この記念碑の建立資金に、大山総裁への親孝行と思って私が発起し集まったお金が使われていたことです。
このことを知ったことで、今更ながらなにかうれしい気がしました。
少しは私も大山総裁の役に立てたのかな?と。
資金集めを発起したのに、その結果さえ知らされていなかった私が一番間抜けなのでしょうね。
でも知らなくてもよかったのかもしれません。
間抜けのまま貢献していたことが実は一番良かったのかもしれませんね。

繰り返しになりますが、松井氏の不可解な分割払いが全額実行され、このご遺族支援が最後まで全うされることを心から祈っています。

押忍

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2009年11月27日 00:30に投稿されたエントリーのページです。

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