口蹄疫で鳩山首相、防疫徹底を指示
第1回の口蹄疫対策本部の会合冒頭にあいさつする鳩山由紀夫首相。
政府は17日、宮崎県で感染が拡大する家畜伝染病の口蹄疫の対策本部(本部長・鳩山由紀夫首相)を設置し、初会合を首相官邸で開いた。
首相は移動制限や殺処分など防疫措置の徹底、現地対策本部の設置などの対処方針を指示した。
山田正彦副農相を本部長とする現地本部も宮崎県庁に設置した。
首相は会合で「危機管理上、重大な課題と考えるべきだ。一刻も早く発生農家、宮崎県の皆さんが安心する状況を作らねばならない」と強調したという。
風評被害を懸念し、赤松広隆農相を本部長とする対策本部にとどめていたが、被害が拡大していることから、17日の持ち回り閣議で格上げが決まった。
対処方針には、口蹄疫対策の影響を受ける農家の生活支援や経営再建、地元自治体による対策経費を特別交付税や国からの支出で迅速に負担することも盛り込まれた。
首相は官邸で記者団に「額はこれから」と述べ、必要経費を10年度予算の予備費から賄うとした。
現地本部には山田氏のほか、小川勝也首相補佐官も派遣した。
内閣官房、農水省、防衛省、総務省などの職員19人が常駐し、政府と地元との連絡調整にあたる。(毎日)
口蹄疫は、国際的に厳しく監視されている家畜の伝染病です。家畜でも特に偶蹄類(蹄が偶数)の動物に感染力が強い病です。1頭でもこの伝染病に罹った動物が発生すると、その国または地域は口蹄疫の汚染国または汚染地域とみなされ、汚染国からの獣肉や乳製品は国外への持ち出しは厳しく規制されます。口蹄疫はウイルスによる伝染病ですから、ワクチンが既に開発されていて存在します。しかし、このワクチンを偶蹄類の家畜に接種することには極めてハイレベルの決断が必要となります。
南米のアルゼンチンは、人間の数よりウシの数のほうが多い、牧畜の盛んな国です。しかし、アルゼンチンは、牛肉を全く輸出することができません。その理由は、口蹄疫の汚染国であるからです。
鳩山首相は、海兵隊と陸軍の違いを知らないようですが、口蹄疫の恐ろしさも全く認識していないように感じられます。家畜王国の宮崎県の牛と豚に口蹄疫が発生した時点で、一刻も早い防疫体制の構築と口蹄疫の拡散の防止策を講じるべきであったと思います。認識の甘さから、全てが後手に回ってしまい、10万頭もの感染獣が発生してはじめて、移動制限や殺処分など防疫措置の徹底と現地対策本部の設置などの対処方針を指示しても遅すぎると思います。どうしてこのような内閣になってしまったのでしょう。
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