「遺棄事件と無関係」時計質入れで弁護人

　博多湾で会社員諸賀礼子さん（３２）の切断遺体が見つかった事件で、腕時計を質入れした宅配ピザ店従業員の男（３２＝別の窃盗罪で起訴、福岡市中央区）の弁護人３人が２０日、福岡市内で記者会見し「男は諸賀さんを『知らない』と話している」として、あらためて死体遺棄事件との関係を否定した。

　会見した後藤富和弁護士らが明らかにした男の話によると、男は諸賀さんの失踪（しっそう）直後の今年３月７日、福岡市内の質店に自分のパソコンを質入れした後に、駐車場で腕時計を拾ったという。

　男物に見えたため自分で使おうと考えたが、バンドの長さが合わず、同月１０日ごろ別の質店で１５００円で売却した。

　後藤弁護士は「話にぶれはなく、状況に不自然な点もない。本名で質入れし売却額も低い。足がつく可能性を考えれば真犯人とは考えにくい」と話した。（共同）

　［2010年5月20日11時35分］