赤松、口蹄疫の発生知りながら外遊中に“ゴルフ疑惑”浮上

2010.05.20


「反省することはない」と開き直る赤松氏だが…【拡大】

 宮崎県の口蹄疫で、大型連休中に外遊したため初動が遅れたと批判されている赤松広隆農水相(62)が、外遊中にゴルフに興じていた疑惑が20日、浮上した。野党は「事実であれば辞任ものだ」(自民党関係者)と息巻いている。支持率が急落している鳩山政権は、参院選に向けまたもや大きな爆弾を抱えた。

 「具体的に(私の)どこが間違っていたのか教えてほしい」

 赤松氏は19日の記者会見で、初動の遅れを指摘され、こう開き直り、自己正当化した。

 「遅れ」とされる事象を時系列に追うと、宮崎県内で口蹄疫の症状が確認され、農水省に対策本部が設置されたのが4月20日。赤松氏は4月30日から5月8日までキューバやメキシコなどに出張した。

 この間、被害は急拡大し、結果として政府は発生地から半径10キロ圏内の牛や豚にワクチンを接種して殺処分するなど、300−400億円が見込まれる大規模な対策を実施することになった。

 自民党の浜田靖一国対副委員長は19日の会見で、「4月30日に赤松氏に『対応策を練るために海外出張を取りやめたらどうか』と申し入れたが、振り切って海外に行った」と暴露。危機管理のなさを指摘した。

 さらに外遊の目的についても、農水省は「EPA(経済連携協定)などに関するもの」と説明するが、メキシコとは2005年にEPAは発効済み。たちあがれ日本の与謝野馨共同代表も記者会見で「口蹄疫の発生を知りながら赤松農相は大型連休中、物見遊山をした。一つの反省もない態度は政治的に許し難い」と厳しく批判した。

 こうした中、TBSが、複数の民主党幹部の証言として、赤松氏が外遊中にゴルフをしていたと報じた。

 有事の際のゴルフとしては、自民党の森喜朗元首相が、首相在任中の01年、「えひめ丸事件」の一報後にもゴルフを続けたとして総スカンにあったことがある。

 自民党中堅議員は「口蹄疫を甘く見てゴルフをして遊んでいたとすれば、言語道断だ。赤松氏は外遊中の5月3日に誕生日を迎えたが、パーティーをしていた可能性もある。さらに、口蹄疫拡大のため大使館員に帰国を促されたが断わった、との情報もある。いずれにしても、国会で外遊日程を細かく追及していくが、不信任決議案提出もありうる」と話している。

 

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