光州事件30周年:記念式典、異例の分散開催(下)

『あなたのための行進曲』斉唱の排除に市民団体などが反発

 犠牲者の遺族や市民団体、政治家など約100人が参加し、50分間にわたって行われた式典には、野党・民主党の朴柱宣(パク・ジュソン)最高委員や、姜琪正(カン・ギジョン)、李庸燮(イ・ヨンソプ)両議員、姜雲太(カン・ウンテ)光州市長候補など、地元選出の国会議員10人のほか、民主労働党の姜基甲(カン・ギガプ)代表、韓国進歩連帯のオ・ジョンヨル常任代表らも出席した。

 朴議員は「民主党を代表し、地元選出の国会議員全員が、真の5・18光州民主化運動記念式典に出席した。光州と『あなたのための行進曲』を共に生かそう」と述べた。そして、式典の最後には手を取り合い、スローガンを叫びながら『あなたのための行進曲』を斉唱した。

 一方、政府主催の記念式典には、与野党の執行部が大挙して参加した。与党ハンナラ党からは鄭夢準(チョン・モンジュン)代表、鄭柄国(チョン・ビョングク)事務局長らが、民主党からは丁世均(チョン・セギュン)代表や朴智元(パク・ジウォン)院内代表、孫鶴圭(ソン・ハッキュ)共同選対委員長らがそれぞれ出席した。なお、李明博(イ・ミョンバク)大統領は、昨年に続き今年も出席しなかった。

 李大統領は、鄭首相が代読した式辞で、「光州市民の犠牲があったからこそ、韓国の民主化は平和裏に実現した。今年で30周年を迎えた5・18光州民主化運動の精神は、時がたつにつれ若返る、大きな川の流れとなり、韓国の民主主義の新たな流れとなっていかなければならない」と述べた。

 一方、ハンナラ党の鄭代表サイドは、この日午前にソウル広場で行われた記念式典に花環を供えたものの、1時間後に交換する事態となった。

光州=チョ・ホンボク記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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