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北教組事件 長田被告が資金提供認める 札幌地裁で初公判

(05/19 14:11、05/20 00:29 更新)

札幌地裁に入る長田秀樹被告(中央)=19日午後1時6分

札幌地裁に入る長田秀樹被告(中央)=19日午後1時6分

 民主党小林千代美衆院議員(道5区)陣営への不正資金提供事件で、政治資金規正法違反(企業・団体献金の禁止)の罪に問われた北教組委員長代理の長田秀樹被告(50)の初公判が19日、札幌地裁(園原敏彦裁判長)であった。長田被告は起訴内容を全面的に認め、検察側は長田被告に禁固4カ月を求刑し即日結審した。判決は6月14日。焦点となっていた資金の原資について、長田被告は「組合の対策費から支出した」と述べた。

 長田被告は弁護人の被告人質問で、提供資金について「組合費を原資とする一般会計の対策費から出した。対策費は臨時支出に充てるもので予算は年間約2千万円あった」とした。

 これに対し、検察側は反対尋問で、原資の根拠となる過去6年分の会計帳簿が家宅捜索で見つからなかったことを指摘。「原資を隠ぺいするため、帳簿を移動するなど組織的に隠滅行為に及び、長田被告も関与した」と北教組の対応を批判した。

 また、長田被告は資金の要請に応じた理由について、「選挙前の差し迫った状況で断ることはできなかった」と述べた。

 弁護側は最終弁論で「二度と違法な資金供与はしないと決意している」として罰金刑が相当とした。検察側は同罪で起訴された団体としての北教組に罰金50万円を求刑した。

 冒頭陳述によると、昨年6月に急逝した北教組委員長と長田被告は2008年12月から昨年7月にかけ、計1600万円を小林氏陣営の会計責任者だった木村美智留被告(46)=同罪で公判中=に渡した。

 長田被告は結審後、札幌地裁前で報道陣の取材に対し、「深く反省し、おわびする」と陳謝したが、会計帳簿については「隠ぺいしていない」と否定した。北教組は「深く反省し、再発防止に努め、信頼回復に取り組む」との声明を出した。

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