和牛産地 口てい疫の影響懸念
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和牛産地 口てい疫の影響懸念

5月19日 4時53分

家畜の伝染病、口てい疫が宮崎県内で広がっている影響で、全国の食肉用の子牛の半数以上を生産している九州や沖縄での家畜市場の取り引きがほぼ全域でできない状態が続いていることから、この地域から子牛を購入している全国の畜産農家への影響が懸念されます。

農林水産省によりますと、宮崎県内で口てい疫に感染、または感染の疑いがある牛や豚が相次いで見つかっている問題で、福岡県を除く九州や沖縄では、あわせて51の家畜市場で先月末以降、農協などが食肉用の子牛を取り引きする家畜市場を自主的に中止したり延期したりしており、再開のめどは立っていません。九州や沖縄で生産される食肉用の子牛は、おととしの時点でおよそ31万頭近くと、全国の54%を占めていて、三重県や長野県など全国有数の和牛の生産地の畜産農家も九州や沖縄から子牛を買い付けています。中には、飼育するすべての子牛を九州から買い付けている農家も多く、直ちに購入先を切り替えられずに牛舎に空きが出るなどの影響が出始めているということです。国内の半数以上の子牛を生産する九州や沖縄の家畜市場の再開にめどが立っていないだけに、今後、国などには全国の畜産農家に子牛の供給を確保するための対策も求められそうです。