多額の生命保険がかけられた女性が、大阪府高槻市の川の堤防で遺体で見つかった事件で、この生命保険は掛け金が安く、審査が簡単な共済保険だったことが警察への取材でわかりました。
先月末、大阪府高槻市の淀川の堤防で、ポリ袋の中から首を絞められて殺害された宇野津由子さん(当時36)の遺体が見つかりました。
宇野さんは今年2月、豊能町の39歳と35歳の夫婦と養子縁組をした直後に、この夫婦から数千万円の生命保険をかけられていますが、この保険は、加入の審査が簡単で、掛け金の安い共済保険などだったということです。
「仕事が、内装だったので、(保険に)ひとつは入ったと聞いた。その他は勝手に入ったと」(夫婦の知人)
共済保険は一般の保険と違って健康診断が必要なく、病歴などを書いた書類を郵送して問題がなければ加入できるなど、事前の審査が比較的ゆるいのが特徴です。
「共済の詐欺をはたらこうとする人がいれば、民間の保険よりやりやすい」(保険評論家・山野井良民さん)
宇野さんは遺体で見つかる直前の先月下旬、一時的に夫婦の家を出て、大阪市西成区にある実の父親の家に身を寄せていました。
「ゴミを置いているところにお父さんと2人で捨てに行っていた」(近所の人)
宇野さんと夫婦との間に何らかのトラブルが起き、一時的に避難した可能性もあります。
宇野さんはその直後に遺体で見つかり、死因は首を絞められたことによる窒息死、体内からは睡眠薬の成分が検出されました。
また、遺体が入っていたポリ袋からは宇野さんのものではない毛髪が見つかっていて、警察は今後、毛髪の鑑定を行うとともに夫婦らから引き続き事情を聴く方針です。(14日18:08)