ノーベル賞受賞者3人が来韓(上)

韓国人学生への質問は「学校生活を十分楽しんでいますか?」

 「さあ、今度はわたしが質問しましょう。皆さんは学校での生活を楽しんでいますか?」

 2002年にノーベル化学賞を受賞したクルト・ヴュートリッヒ・スイス連邦工科大学教授が、韓国の高校生たちにこのような質問を投げかけた。高校生たちは顔を見合わせるだけで、すぐに返事をする生徒はいなかった。

 すると、江原外国語高等学校のキム・ハウンさんが恥ずかしそうに立ち上がり、英語で答えた。「実は、思っていたほど高校生活は楽しくありません。寮に住んでいるのですが、自由な時間がほとんどありません。食べて、勉強して、寝ることの繰り返しです。スポーツなどほかの活動をする時間がほしいです」

 この答えに驚いたヴュートリッヒ教授は、「1週間に自由な時間はどれくらいあるの?」と聞いた。キムさんが「平日は朝6時半に起きて夜0時半に寝るので時間がありません。週末は3時間くらいあります」と答えると、ヴュートリッヒ教授はさらに驚いた様子だった。

 そして、「朝早くから午前0時までびっしり詰まったスケジュールでは、創造的なアイデアはなかなか生まれない。スポーツや絵を描くなど、自分が興味を持っている活動をたくさんしなければ」とアドバイスした。

2005年のノーベル化学賞受賞者ロバート・グラブス教授と対面した子供たちは、すぐさま携帯電話を取り出し写真を撮った。18日、ソウル市瑞草区内のホテルで行われた「WCU国際カンファレンス」にて。/写真=朱完中(チュ・ワンジュン)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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