2011年度新入生の募集停止の方針を決めた福岡医療福祉大学(福岡県太宰府市)を運営する都築俊英学園は18日、12年度以降も学生募集を中止すると発表した。在籍学生が卒業すれば事実上閉校する。大学側は「学生の福祉離れで定員割れが続き、経営が苦しかった」としている。
同大によると、18日、文部科学省に学生の募集停止を届け出て、受理された。現在の1年生がすべて卒業するまで授業は継続する。学生は最長8年間在籍できるため、遅くとも17年度以降には閉校となる見通し。
大学事務局は「最後まで教育の質を保って卒業まで指導し、就職もサポートしたい」と強調。既に学生の相談窓口を設置し、保護者向けの窓口も設ける予定。教職員は、都築グループの関連大学へ順次移すという。
同大は08年に前身の第一福祉大から名称変更。人間社会福祉学部の1学部で学生数は約千人。
18日は、教学課掲示板に「募集停止について」と題するお知らせが張り出され、学生たちは不安そうに見つめていた。臨床福祉心理学科2年の女子学生(19)は「びっくりした。ちゃんと卒業や就職ができるか不安」。総合福祉学科3年の男子学生(20)は「(募集停止は)紙一枚ではなく口頭で伝えてほしかった。いい先生がいるので教育は大丈夫だと思う」と話した。
=2010/05/19付 西日本新聞朝刊=