宇野さんの養父が自殺…大阪ポリ袋死体遺棄事件

遺体女性の養父が死亡していた乗用車を調べる京都府警の捜査員（共同通信社ヘリから）

　大阪府高槻市の淀川堤防で４月２９日、ポリ袋に詰められた同府豊能町の宇野津由子さん（当時３６歳）の遺体が見つかった死体遺棄事件で、宇野さんの養父（３９）＝内装業＝が１８日、京都府舞鶴市内の空き地に止めた乗用車の中で死亡しているのが見つかった。車内に木炭を燃やした七輪があり、一酸化炭素中毒による自殺とみて死因を調べる。警察では、事件の全容解明へ、養父らから事情を聞いていた。

　京都府警によると、養父は電話で家族に自殺をほのめかした後、１７日午後１１時３０分ごろから連絡が取れなくなり、家族が大阪府警に相談。「舞鶴方面に向かった」との情報から、京都府警が捜索したところ、１８日午前４時３０分ごろ、舞鶴市白杉の漁港そばの空き地で養父の車を発見した。

　養父は運転席に座った状態で発見され、グレーのＴシャツに黒のジャージー姿だった。後部座席に置いてあった七輪の木炭はくすぶった状態で、車のドアのすき間が粘着テープで目張りされていたことから、自殺とみて１９日にも司法解剖して死因を特定する。車内に車のキーや携帯電話はあったが、遺書はなかった。

　捜査関係者によると、養父母は今年２月ごろ、宇野さんと養子縁組。その後、３月ごろには宇野さんに少なくとも死亡受取金が計２１００万円にのぼる複数の共済型保険が掛かっていた。養父の関係先から多量の睡眠導入剤が押収され、宇野さんの遺体から同じ成分が検出されたことなどから、捜査本部は宇野さんがいなくなった経緯などについて養父らから事情を聞き、事件との関連を慎重に調べていた。

　養母、次女、弁護士の３人がこの日、舞鶴署を訪れて遺体と対面。養父本人と確認した後、大阪・豊能町の自宅に戻った。また、警察から事情を聞かれていた知人男性も行方不明との情報がある。

　宇野さんの死体遺棄事件は４月２９日午後５時ごろ、散歩中の主婦が袋詰めの遺体を見つけ発覚。今月１０日に養父母が宇野さんの失跡について警察に相談し、身元が判明した。捜査本部では目撃情報や解剖結果から、宇野さんは発見前日の４月２８日ごろに絞殺され、遺体は２８日午後６～９時ごろに遺棄された可能性が高いとみている。

（2010年5月19日06時02分スポーツ報知）

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