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潮干狩り:早くもピンチ GWに市民殺到、貝は絶滅寸前?--川崎 /神奈川

 ◇市長は養殖放流に慎重、禁漁の恐れも

 川崎市が先月末に半世紀ぶりに解禁した東扇島東公園(同市川崎区)の潮干狩りが、早くもピンチを迎えている。ゴールデンウイーク(GW)に市民が殺到したため「不漁」となり、市の担当者は「このままでは禁漁もあり得る」と頭を抱える。阿部孝夫市長は18日の定例会見で「あくまでも天然で」とこだわりを見せ、養殖の貝は放流しないという。

 市によると、4月29日の解禁日から5月5日までの間に、約2万5000人が訪れた。GWの終盤には沖の方まで行かないと取れず、ここ数日は、市が採取を認めている2センチ以上の貝は、ほとんど取れない状態だという。市は15日から公園入り口に「貝がとても少なくなっています」との看板を設置した。

 市は放流することも検討したが、コストや管理などの問題で難しいと判断。阿部市長も「放流することで、生態系を壊す可能性もある」と話している。

 それでも話題となっただけに、平日でも市民が潮干狩りに。川崎区の会社員、渡辺純哉さん(34)は18日夕、仕事帰りにスコップやくま手持参で訪れ1時間近く浜辺を探したが、貝殻しか見つからなかった。「こんなに取れないのは初めて。おみそ汁1杯分ぐらいは見つけたいと思ったのに……」と残念そうな様子だった。

 同公園の管理人をつとめる斎藤芳雄さん(67)は「来年また楽しむためにも、小さい貝は取らないで」と改めて注意を呼びかけている。【川端智子】

毎日新聞 2010年5月19日 地方版

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