知る×つながる=動きだす カナロコ 神奈川発コミュニティーサイト

ログイン

新規登録

  • お問い合わせ
  • たびたびある質問
  • サイトマップ

坂道多い高石地区の住民らが乗り合いタクシー試行運行、高齢者も安心して買い物に/川崎

2010年5月18日

 ソーシャルブックマーク  (ソーシャルブックマークとは)

この記事のコメントを見る

乗り合いタクシー「山ゆり号」(イメージ)=川崎市提供

乗り合いタクシー「山ゆり号」(イメージ)=川崎市提供

 川崎市麻生区高石地区の住民らが6月1日から3カ月間、乗り合いタクシー「山ゆり号」(8人乗り)を試行運行する。路線バスが通行できない狭い坂道が多い同地区で、高齢者らが安心して駅や買い物に出掛けるための取り組み。本格運行に向けては採算性が鍵を握っており、地元住民は「できるだけ多くの方々に利用してもらい、地域で運行を支えていきたい」と話している。

 運行主体は、地域住民で構成する「麻生区コミュニティーバス協議会」(碓井勝次会長)。「高石団地前」から小田急線「百合ケ丘駅」間の約3キロで、計20カ所に停留所が設けられる。団地前を平日午前9時35分発から午後6時13分着まで、およそ30分間隔で12往復する。このうち午後の5便は、百合ケ丘駅近くのスーパーまで延伸する。同区のタクシー会社が運行を行う。

 基本運賃は300円(こども100円)で、70歳以上や障害者は200円。山ゆり号の特徴は、登録すると運賃が値引きされる「サポーター割引制度」を導入している点。本格運行になった場合には、収支の安定に向けて登録料(月額500円)を支払ってもらうことにしており、全国的にも珍しい取り組みという。

 同協議会は、路線バスの停留所まで遠いといった「交通不便地域」の解消を目指し、2004年に設立。07年12月から3カ月間、タクシー(6人乗り)2台を使って試行運行を実施したが、経費約420万円に対し運賃収入は約211万円で赤字となった。

 このため、利用者アンケートなどから課題を洗い出し、(1)平日のみの運行(2)ルートの見直し(3)タクシーの大型化により台数を減らして人件費を抑える―などとして、採算性を考慮。さらに、本格運行をにらみ、茨城県日立市の例を参考にしてサポーター割引制度を導入することにした。

 碓井会長は「乗り合いタクシーの存在を地域住民にどんどんPRして利用者を増やし、本格運行につなげたい」と意気込んでいる。6月1日には午前8時45分から、バス停の一つ「生田病院」で出発式を行う。

神奈川新聞の関連記事


この記事へのコメント

この記事へコメントする

コメントを投稿するにはログインが必要です。

これまでも これからも 神奈川新聞社創業120周年

神奈川新聞購読のお申し込み

神奈川新聞 1週間無料お試し

企画特集【PR】