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強いパの顔!岸7連勝、西武3連勝で首位固め
<西・ヤ>スタンドの声援に応える岸
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【西武1−0ヤクルト】西武の岸孝之投手(25)は18日、ヤクルト打線を相手に8回3安打無失点で自身7連勝。ソフトバンク・杉内と並ぶハーラートップの7勝目をマークした。今季初の中5日の登板で強風に苦しめられながら、得点圏に走者を置いたのはわずか1度だけだった。チームは3連勝でパ・リーグ、交流戦ともに首位をキープ。今交流戦19勝11敗とセ・リーグを圧倒する「強いパ・リーグ」を西武が引っ張る。
【試合結果】
岸が投じた124球目は110キロのカーブだった。8回2死。宮本を三ゴロに仕留めると、無失点のままマウンドを降りた。最終回はシコースキーの投球をベンチから穏やかな表情で見守った。
「何も言われなければ(9回も)行くつもりでしたけど、疲れているのが監督にはバレていましたね。投手戦は緊張感があって楽しかったです」
今季初の中5日で散発3安打。三塁を踏ませず自身7連勝でハーラートップに並んだ。県営大宮球場での初勝利に「傾斜は問題ないですね」。不慣れなマウンドでも、安定感は変わらなかった。
一塁ベンチで身を乗り出す恩師に、この日の投球はどのように映っただろうか。ヤクルト・荒木投手コーチは、岸が入団1年目の西武投手コーチだった。今では岸の代名詞となっている縦に割れるカーブは、同コーチからの一言で他球団に脅威を与える球になった。「大学の時も投げていましたけど、今よりもスピードが速かったんです。荒木コーチに“カーブのスピードをもう少し遅くしよう”と言われて、今のようなカーブになりましたね」。緩急を手にしたことで、プロで勝てる投手へと成長した。
カーブを武器に、現役最年長左腕になった工藤をして「岸のカーブはオレよりも全然上。それに、岸はカーブだけじゃないからね。他の球種がいいから、どの球も狙いにくい。そうなると多少甘いコースでも見逃しを取れる」と言わしめる。最速147キロの直球にチェンジアップ、スライダーとで4球種。絶妙に狙いを外して早打ちだったヤクルト打線相手にバットを振らせず、見逃しで20のストライクを奪った。
「飛ばされそうだった」という背中から本塁へ向かう強風には「最初はカーブの制球が分からなかったし、難しかった」。緊迫した展開の中、修正を加えて本来の軌道を取り戻した投球に、渡辺監督は「いろいろな球のレベルが上がっている。ローテーションの柱になっているし本当に頼もしい」。潮崎投手コーチも「沢村賞もあるんじゃないの」と称えた。
チームは3連勝で、首位の座をガッチリと守った。「チームが勝って良かったです」と岸。この勢いはまだまだ続きそうだ。
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