最初の疑い例が見つかった農家では敷地内に穴が掘られ、埋却処分が行われた=4月21日未明、宮崎県都農町、県提供
口蹄疫の感染拡大防止策を検討するために農林水産省が設置した家畜の専門家らによる委員会は18日、「ネズミやハエなど野生動物による拡散も考えられる」として、動物による拡散の防止策も徹底すべきだとの考えを示した。
同委員会はこれまで、感染拡大のルートについて、「人や車両による伝播(でんぱ)が否定できない」との立場で、これに沿って消毒などの防疫措置がとられてきた。
しかし、記者会見した元家畜衛生試験場長の寺門誠致(のぶゆき)委員長代理によると、18日の委員会では「今もウイルスの汚染濃度が高まっている」「感染の拡大が抑え込めない」といった点から、感染拡大の理由について、小動物によるウイルスの拡散に言及した。
また委員会は「ワクチンの使用を検討するべきだ」との見解でも一致した。(大谷聡)