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ベトナム戦争:やけどの少女と救った元記者38年ぶり再会

キム・フックさん=東京都内のホテルで2005年2月、手塚耕一郎撮影
キム・フックさん=東京都内のホテルで2005年2月、手塚耕一郎撮影
戦火の中、裸で泣きながら逃げるキムさん(中央)をとらえ、世界中に衝撃を与えた当時の報道写真。写真はピュリツァー賞を受賞した=1972年6月撮影、AP
戦火の中、裸で泣きながら逃げるキムさん(中央)をとらえ、世界中に衝撃を与えた当時の報道写真。写真はピュリツァー賞を受賞した=1972年6月撮影、AP

 【欧州総局】ベトナム戦争中、ナパーム弾攻撃で大やけどを負い、泣きながら裸で逃げる姿をとらえた写真がピュリツァー賞作品となったベトナム人女性、キム・フックさん(49)と、キムさんの命を救った英ITNテレビ元記者、クリストファー・ウェインさんが38年ぶりに英国で再会した。英BBC(電子版)が伝えた。

 キムさんは72年6月、当時の南ベトナム・チャンバンで政府軍のナパーム弾攻撃を受け、焼けた衣服を脱ぎ捨てて村から逃げてくる姿をAP通信のカメラマンが撮影した。同じ現場で取材中だったウェインさんは、キムさんの搬送先病院で看護師から「(キムさんは)明日には死ぬ」と聞かされ、キムさんをより高度な手術ができる病院に運んで助けた。

 ウェインさんはBBC記者を経て99年に退職。BBCに再会話を持ちかけられ38年ぶりの再会となった。キムさんは「私はあの写真(が訴える問題)をコントロールできる自由を手にしました」と話した。また、ウェインさんは再会後、「想像以上に感動的だった。キムさんは情熱的で魅力的な女性だった」と語った。

毎日新聞 2010年5月18日 22時04分(最終更新 5月18日 23時31分)

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