米GMの第1四半期は8.65億ドルの黒字、来年IPOの可能性

2010年 05月 18日 01:21 JST
 

 [デトロイト 17日 ロイター] 米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)[GM.UL]が17日発表した第1・四半期決算は、8億6500万ドルの純利益を計上した。

 クリス・リデル最高財務責任者(CFO)は、第1・四半期決算について、同社が前進していることを示しているとし、通年では2004年以来初めての黒字転換となる可能性が高まったと述べた。

 ただ、年内の業績見通しを示すことは控えた。2011年にかけて新規株式公開(IPO)の可能性があるが、時期は引き続き不透明とした。

 同CFOはGM本社で記者団に対し「収益性を回復した今、次のステップは持続可能な収益性を達成すること」だと説明した。

 同社は破たん後の再建に絡み500億ドルの政府支援を受けており、現在過半数となっている政府の株式持ち分を減らすことにつながるIPOの年内実施を目指してきた。

 売上高は314億8000万ドル。破たん前の前年同期は224億3000万ドルだった。

 米・カナダ政府ならびに主要労働組合に対する2億0300万ドルの優先株配当後の純利益は8億6500万ドル。前年は59億8000万ドルの損失だった。

 事業再建計画の下、同社株のほぼ61%は米政府が、約12%はカナダ政府・オンタリオ州政府が保有している。

 第1・四半期末時点の手元資金はエスクロー勘定含め357億ドル。

 今回の決算は、債務・雇用削減や工場閉鎖、サーブなどの不採算ブランドを切り離すことを通じた費用削減で進展が見られたことを浮き彫りにした。

 ただ、GMは依然、国内市場での評判と市場シェアの回復という大きな課題に直面しているとアナリストは指摘している。

 
 
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