ニューヨーク(CNNMoney) 米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)が17日に発表した2010年1―3月期決算は、最終損益が8億6500万ドルの黒字となった。黒字転換は2007年以来3年ぶり。
売上高は315億ドルとなり、前年同期の224億ドルから大幅な増収となった。前年同期は連邦破産法の適用申請を前に売り上げが大きく落ち込み、最終損益は60億ドル近い赤字を計上していた。
世界の自動車販売台数は24%増の190万台となり、米国内では15%増、中国では大幅に伸びて71%増となった。破産手続きの一環としてコスト削減を進めたほか、米国の景気回復とトヨタ自動車のリコール問題も追い風となった。
GMは昨年7月に破産手続きを終え、その後も2四半期にわたり赤字が続いていた。同日行った会見においてクリス・リデル最高財務責任者(CFO)は、2010年通期は黒字転換するとの見通しを示した。
今後は米政府が61%を保有する状態からの脱却に向け、再上場が焦点となる。以前GMは年内の再上場を目指す意向を示したが、リデルCFOはカンファレンスコールで「第1四半期に収益をあげているのは、以前よりも業績が改善されたということだ」としながらも「これは心強いことだ。しかし、これを大きくとらえすぎないようにしたい。IPOは、当社側の準備が整った上で、市場が良好な状態であるときに実施することになるだろう」と述べ、再上場時期については明言を避けた。