真空 RSSフィード

2010-05-17

プラトンの無神論の読み替え

プラトンは最後の著作と考えられている「法律(ノモイ)」の中で、無神論のタイプには3つあると書いている。

A、神はいない

B、神はいるけど人間と関係がない

C、神はいるし、人間に関わるが、操作(犠牲、お供え)できる

さて、神というのは我々にはよくわからないものなので(これでAになってしまうけれども)、あえてここで神を「現実」と読み替えてみよう。


そうすると「無現実論」すなわち「現実逃避」には3つのタイプがある。

A'、現実はない

B'、現実はあるけど自分とは関係がない

C'、現実はあるし、自分に関わるが、操作できる


素直にこの文を受け取れば、A'は病気だろう。B'が典型的な現実逃避である、「関係がない」というのはそれに対処しなければいけない(労働、日常生活の維持、様々な社会的活動など)実感に乏しい人、そういう立場の人(親に依存、財産に依存、施設にいるなど)ということになる。C'はそういう実感をもち実際に行動しているが、自分の力でなんとかなるのではと思っている(思いたい)人ということか、政治家官僚、雇われ会社役員?


いずれにせよ、現実逃避無神論ならぬ無現実論はこまったもんである。


人間のタイプと考えると、A'は宗教的な人間、特に現世否定して来世や超越に価値を置く一神教的思想の持ち主。B'は科学者特に理論的な科学者そして専門的な技術の開発者といえるか、基本日常には関係しない宇宙論だとか高度な現代数学などやっているような学者、研究者タイプや先端軍需テクノロジーの開発者だろうか。C'はやはり政治家や愚かな投資家とか(笑)


いずれにせよ、現実逃避無神論ならぬ無現実論は世の中をかき回すのである

2010-05-15

ガラパゴスなのは

列島民の気遣い神経構造である。


いい言い方すれば、「洗練されたきめ細かい他者への配慮」、でもようするに「わざわざ訓練してなる神経症」とも言える。


気遣いは企業同士、組織同士の利害関係に関するものから、日常一瞬の他人への配慮まで、大小上下タテヨコナナメといろいろあるから、それを学習するだけで中年になってしまう日本人は気遣いのプロフェッショナルにしか育たない


おそらく、もしその「気遣いプロフェッショナル」が世界で役立ち商売になるなら、日本ならではのスキルで一儲けできそうだけど、おそらく列島を出ると、全然そうじゃなくなる人が多いので、結局それって集団的な効果、集団によって維持されているスキルなんだろうな。

空想による宇宙と生命の関わりメモ

小人閑居して空想をひる。


熱放射の活発化こそ真空エネルギーの時代と生命誕生の重要キーワードだ。


初期宇宙は重粒子まで生み出したけど、ある程度まで行くと空間と物質とが熱平衡状態に達して、生命現象が起こるような熱の流れが起きなかった。でも50億年前に加速膨張になったとき空間が十分冷えて、熱放射が盛んに起こるようになって、それにともなって物質による組織が複雑化していったのである。


我々は動的な構造物である。流れがあるからこそ存在していられる。流れの勢いがなくなれば収縮し、ある程度以下になると消滅するだろう。


様々な流れの交わりに生命がいるとしたら、もちろんその一番太い流れが太陽からの熱放射だとしても、地熱などのいくつか陰ながら受容な流れもあるのではなかろうか?そういう流れの変調が結果的に人類の存続にも関わっている訳だろう。