7回表1死一、二塁、坂口の二ゴロ併殺になる打球に左足を出す高橋=ナゴヤドームで(谷沢昇司撮影)
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間違いのない公式だからこそ「勝利の方程式」だ。高橋、浅尾、岩瀬。ナゴヤドームでこの3人がつなげば100%勝つ。この日も3イニングを無失点の逃げ切りリレーだ。
落合竜の屋台骨だ。今季、ナゴヤドームでは点すら取られない。浅尾と高橋はともにここまで無失点。岩瀬が最初の登板だった3月28日の広島戦で1点失っただけ。本拠地ではその後、3人で35イニング連続無失点という盤石ぶりなのだ。
無失点記録について、浅尾は「あまり意識しないようにしています」と言う。あくまで結果。ただ本拠地ではプラスの連鎖反応を示す。
先陣を切ったのは高橋だ。7回の1イニングを1安打1四球の無失点。最速150キロのパワーピッチだ。8回は1つ年下の浅尾が続く。カブレラを含む中軸を3人斬り。150キロ台連発と豪快だ。
ナゴヤドームのマウンドについて、高橋は「下が硬いから掘れないのがいいですね。慣れているのもあるけど、ボクは投げやすいです」と言う。浅尾も「硬い方がいいですね。掘れにくい分、前のピッチャーの足の跡を消すのに手間がかかるくらいで、その部分を自分で調節すれば投げやすいです」と語る。
ほかの球場よりも硬いと言われるマウンドも一つのカギだ。パワフルな投手の足場にはそれだけ強烈な負荷もかかるが、ガッチリ受け止める硬さが合っているようだ。
締めは岩瀬だ。9回から登板。2死から2連打を許したものの、最後は代打・北川を空振り三振に仕留めた。これで11セーブ。リーグ単独トップだ。「シーズンが終わったときに一番だったらうれしいけど、シーズン中は本当にどうでもいいですね」。どこまでもストイックに準備し、テクニックを磨き続ける守護神。ドームの白星を守る威光に陰りはない。 (生駒泰大)
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