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【ドラニュース】


大島神話だ6連勝

2010年5月17日 紙面から

4回裏無死満塁、木佐貫の初球を振り抜き、左前に適時打を放つ大島

写真

◆中日4−1オリックス

 スコアボードに最初の数字が刻まれた瞬間、勝利は確定していたのかもしれない。打った直後にちょっぴり滑ってしまったのはご愛嬌(あいきょう)。勇ましい打球は鮮やかに三遊間を破った。大島が打点を挙げれば中日は勝つ! 頼もしいルーキーが4連勝を呼びこむ先制タイムリーだ。

 「滑ったのは格好悪かったですけどね。とにかく甘い球がきたら初球から振っていこうと思っていました。大島が打点を挙げれば勝つ? 新聞でそれを知ったんですが、後ろがしっかりしているんで、きょうもいけるかなとは思いました」

 一瞬でナゴヤドームをヒートアップさせたのは4回だ。四球と連打で迎えた無死満塁。その初球、オリックス・木佐貫の高めに入ったスライダーを見事に仕留めた。これで大島の打点は6試合目(9打点)、6度目もまた、チームは勝った。

 とにかくチャンスに強いルーキーだ。最初の打者が重要といわれる無死満塁。心境は「よし、おいしい場面だ」とプレッシャーを感じていなかったという。「まあ、あの打席だけでしたけどね」とこの日の4打数1安打を振り返ったが、他の打席は走者なしでの結果。打率は2割8分4厘ながら、これで得点圏打率は20打数8安打のジャスト4割。「昔からチャンスは好き。ヨッシャーって思うんです」という24歳は何とも頼もしい。

 「壮馬(山内)も頑張っていましたからね。何とか打ちたいと思っていました」。先発の山内とは同い年で同じ愛知県出身。2人は高校時代、1度だけ対戦したことがある。高2秋の県大会2回戦で大島の享栄と山内の杜若が激突。結果は延長の末に享栄が勝ったが、山内は登板していなかった。山内に対する大島の印象は「名前は知っていました。プロ注目でしたから」。山内の大島への印象は「1番で足の速い選手だと」。あれから8年、同僚になった2人の愛知県人が、そろってお立ち台に招かれた。

 「交流戦を優勝して、そのまま日本一まで突っ走りたい!」。ファンに向かってこうほえた大島の世代は山内の他にチェン、堂上剛、中川、谷らがいる。まだまだ伸びる若武者たちが落合竜を引っ張っていくはずだ。 (兼田康次)

 

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