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口てい疫 松阪牛産地にも影響

5月17日 22時37分

宮崎県内で、家畜の伝染病「口てい疫」の感染が相次いでいる影響で、宮崎県などから購入した子牛を育てて、「松阪牛」として出荷している三重県の産地では、今後、必要な数の子牛を確保できなくなるおそれが出てきたため、対応策の検討を急ぐことにしています。

三重県松阪市などの松阪牛の産地では、兵庫県や宮崎県で生まれた子牛を購入して育て、松阪牛として出荷していて、このうち、宮崎県産の子牛は全体の40%余りを占めています。三重県によりますと、これまでに三重県内の生産者が宮崎県から買い付けた子牛には、口てい疫の感染は確認されていません。しかし、宮崎県では、先月下旬以降、子牛の競り市が開かれず、買い付けができない状態が続いているため、松阪牛の産地でも、必要な要な数の子牛を確保できなくなるおそれが出てきています。松阪市の隣の多気町で、およそ500頭の松阪牛を育てている瀬古清史さんは「このまま7月まで、宮崎県から子牛を購入できない状態が続くと、牛舎に100頭分の空きがでてしまう。宮崎県以外からの調達を考えていかなければならない」と話しています。松阪牛の生産者などでつくる「松阪牛協議会」は、今後、必要な数の子牛が確保できない生産者に対しては、宮崎県以外からの買い付けを支援するなど、対応策の検討を急ぐことにしています。