報道陣に見送られ笑顔でカンヌへ出発する北野武=成田空港
最新作「アウトレイジ」(日本公開6月12日)が、開催中の仏カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に出品された北野武監督(63)が16日、成田空港発全日空便でカンヌに向け出発した。
最高賞パルムドール獲得へ、本気モードをのぞかせた。07年の同映画祭では、ちょんまげ姿でレッドカーペットを歩き、会場のド胆を抜いたように、今回もパフォーマンスが期待されるが、「コンペでやるとひんしゅく買うんだよ」と消極的。おふざけなしの姿勢をみせた。
今年3月に仏芸術勲章コマンドールを受章するなど、機運高まっている北野監督は「選ばれただけで十分。1人がそんなに何個ももらっちゃバチが当たるよ」と謙虚ながら、「(暴力シーンが多く)R‐15指定だから好き嫌いが分かれそう。でも、あまりひどい扱いだと、何だな」と自信もチラリ。
審査員長が「シザーハンズ」などのティム・バートン監督と聞くと「じゃあ、長いハサミを持って、頭刈っちゃおうか」と、ジョークを残して機内に乗り込んだ。17日に公式上映、授賞式は23日に行われる。