短期決戦!?スマートフォン向け Web 戦略
2010年05月17日10時00分 / 提供:インターネットコム
日本国内におけるスマートフォン市場が盛り上がりを見せている。2008年7月に発売が開始された iPhone は短期間で急速に普及し、2009年時点で200万台を突破、2010年では500万台になるなどと噂されている。
日本国内のスマートフォン市場は、2005年からウィルコムがスマートフォン端末を投入していたものの、一部のユーザーに支持されるのみで、爆発的な広がりを見せることはなかった。そんな中で iPhone は、一般ユーザーに対してスマートフォンの認知拡大や便利さを PR したことにより急速に普及し、スマートフォン市場を拡大させた大きな功労といえる。 この成功を皮切りに2010年、国内のスマートフォン市場が急拡大することは間違いないだろう。
実際に2010年4月1日、ドコモ、ソフトバンクが立て続けに最新の Android OS を搭載したスマートフォン「Android 携帯」の発売を開始、予約が殺到し各店舗で品薄状態になる好調な滑り出しを見せた。au からも6月に Android 携帯の発売が発表されており、これで携帯電話主要キャリア3社が本格的にスマートフォンの投入に本腰を入れてきたことになる。
ますます盛り上がりを見せるスマートフォンであるが、Web プロモーションをおこなう上で特に注目したいのが、その「購入目的」である。株式会社カカクコムがおこなった『スマートフォン購入状況調査』において、スマートフォン購入の理由でもっとも多かった回答は「PC 用の Web サイトを閲覧したかった」で66.7%となった。
次いで「豊富なアプリケーションを利用したかった」59.6%、「タッチスクリーンを使いたかった」47.4%、など高スペックなスマートフォン特有の利用方法に関する解答が続く。
つまり多くのユーザーは、これまでのモバイルサイトの情報に満たされておらず、スマートフォンに PC と同様の Web 閲覧環境を求めていることが分かる。これは、スマートフォンの普及と比例し、Web サイトとユーザーの接触回数が増えることが火を見るより明らであり、Web プロモーション担当者にとっては喜ばしいことであるのは間違いない。
しかし、ここで1つ考えなければならない課題に直面する。
それはモバイルユーザーと PC ユーザーの Web 利用時間の違いである。『株式会社インプレス R&D ケータイ白書2010』のメディア接触時間の調査によると、PC から30分以上 Web を利用するユーザーが79.9%であったのに対し、モバイルから Web を利用する場合、30分以上利用すると答えたのは、23.3%であった。
モバイル端末から Web を利用するユーザーは自宅やオフィスといった PC 環境の無い状況、つまり外出先や移動中、待ち合わせ時などの利用がメインとなっていることが大きな要因である。つまり接触回数は増えるものの、1回の接触時間は短時間であるのだ。その中でより多くのユーザーを「お客様」に転換するための第一ステップとして、彼(彼女)たちのニーズにあった情報を瞬時に提供することが求められる。
彼(彼女)らは数秒でサイトを評価し、コンテンツを読むべきどうかを決める。そんな彼(彼女)らと短時間で的確なコミュニケーションをとるためには何をすべきか。解決策はたくさんあるが、最も効果的であろうと考えられるのがスマートフォン向けのコンテンツを用意することである。
多くのスマートフォンユーザーが PC コンテンツの閲覧を目的にしているのは前述の通りだが、彼(彼女)たちの深層心理には、モバイルサイトよりも多くの有意義なサイトが存在するからという理由があるのではないかと筆者は考える。
現に日本能率協会総合研究所が公表している『ソーシャルメディアに関する利用実態調査』(PDF)によると、スマートフォンユーザーの不満点として、38.1%が「画面が小さい」ことをあげている。実際にスマートフォンで PC サイトへアクセスすると文字が小さかったり、リンクを押しづらかったりという障害に遭遇する。
つまりモバイルサイトを見るよりも PC サイトを見たほうが有意義な情報にたどり着ける可能性は高いため、PC サイトへアクセスをするが、決してその使いやすさに大満足というわけではないと推察されるのだ。
こうした状況下でグルメ情報サイト「ぐるなび」は、スマートフォンからアクセスをした場合、スマートフォン向けコンテンツを閲覧するか PC 向けコンテンツを閲覧するかの選択権をアクセスユーザーに与えている。これはグルメ情報という短時間で情報提供が求められる場面での利用を想定した、ユーザビリティ向上のための施策と考えられる。
すべてのユーザーを自社サイトに招くための工夫で「利用したいサイト」「利用する気にならないサイトの」明暗が分かれる。
(執筆 アウンコンサルティング株式会社)
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実際に2010年4月1日、ドコモ、ソフトバンクが立て続けに最新の Android OS を搭載したスマートフォン「Android 携帯」の発売を開始、予約が殺到し各店舗で品薄状態になる好調な滑り出しを見せた。au からも6月に Android 携帯の発売が発表されており、これで携帯電話主要キャリア3社が本格的にスマートフォンの投入に本腰を入れてきたことになる。
ますます盛り上がりを見せるスマートフォンであるが、Web プロモーションをおこなう上で特に注目したいのが、その「購入目的」である。株式会社カカクコムがおこなった『スマートフォン購入状況調査』において、スマートフォン購入の理由でもっとも多かった回答は「PC 用の Web サイトを閲覧したかった」で66.7%となった。
次いで「豊富なアプリケーションを利用したかった」59.6%、「タッチスクリーンを使いたかった」47.4%、など高スペックなスマートフォン特有の利用方法に関する解答が続く。
つまり多くのユーザーは、これまでのモバイルサイトの情報に満たされておらず、スマートフォンに PC と同様の Web 閲覧環境を求めていることが分かる。これは、スマートフォンの普及と比例し、Web サイトとユーザーの接触回数が増えることが火を見るより明らであり、Web プロモーション担当者にとっては喜ばしいことであるのは間違いない。
しかし、ここで1つ考えなければならない課題に直面する。
それはモバイルユーザーと PC ユーザーの Web 利用時間の違いである。『株式会社インプレス R&D ケータイ白書2010』のメディア接触時間の調査によると、PC から30分以上 Web を利用するユーザーが79.9%であったのに対し、モバイルから Web を利用する場合、30分以上利用すると答えたのは、23.3%であった。
モバイル端末から Web を利用するユーザーは自宅やオフィスといった PC 環境の無い状況、つまり外出先や移動中、待ち合わせ時などの利用がメインとなっていることが大きな要因である。つまり接触回数は増えるものの、1回の接触時間は短時間であるのだ。その中でより多くのユーザーを「お客様」に転換するための第一ステップとして、彼(彼女)たちのニーズにあった情報を瞬時に提供することが求められる。
彼(彼女)らは数秒でサイトを評価し、コンテンツを読むべきどうかを決める。そんな彼(彼女)らと短時間で的確なコミュニケーションをとるためには何をすべきか。解決策はたくさんあるが、最も効果的であろうと考えられるのがスマートフォン向けのコンテンツを用意することである。
多くのスマートフォンユーザーが PC コンテンツの閲覧を目的にしているのは前述の通りだが、彼(彼女)たちの深層心理には、モバイルサイトよりも多くの有意義なサイトが存在するからという理由があるのではないかと筆者は考える。
現に日本能率協会総合研究所が公表している『ソーシャルメディアに関する利用実態調査』(PDF)によると、スマートフォンユーザーの不満点として、38.1%が「画面が小さい」ことをあげている。実際にスマートフォンで PC サイトへアクセスすると文字が小さかったり、リンクを押しづらかったりという障害に遭遇する。
つまりモバイルサイトを見るよりも PC サイトを見たほうが有意義な情報にたどり着ける可能性は高いため、PC サイトへアクセスをするが、決してその使いやすさに大満足というわけではないと推察されるのだ。
こうした状況下でグルメ情報サイト「ぐるなび」は、スマートフォンからアクセスをした場合、スマートフォン向けコンテンツを閲覧するか PC 向けコンテンツを閲覧するかの選択権をアクセスユーザーに与えている。これはグルメ情報という短時間で情報提供が求められる場面での利用を想定した、ユーザビリティ向上のための施策と考えられる。
すべてのユーザーを自社サイトに招くための工夫で「利用したいサイト」「利用する気にならないサイトの」明暗が分かれる。
(執筆 アウンコンサルティング株式会社)
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