“規則正しく”夜型生活
社会人の早起きが難しいワケ
社会人経験が長くなると、学生時代とは違った「夜型人間」になりがちです。学生時代は朝まで起きていたり、一日中寝ていたりと睡眠時間が不規則です。ところが社会人になると“規則正しく”夜遅くまで起きています。
例えば、遅くまで残業して帰宅しても、大抵の人はすぐに寝ません。少しでも自分の時間がほしくて、本を読んだり、サイトを検索したりします。こうして、寝る時間が削られていきます。
先日、取材した広告業界に勤務する40代の管理職は、
「帰宅してすぐには、仕事モードから抜け出せません。なので、ユーチューブでお手軽な動画を眺めて気分転換してから寝ます。1時間とか、つい2時間とか見てしまいます。起きるときには後悔するんですがやめられませんね」
と答えてくれました。本音では早く寝て早く起きる方が健康に良いし、早朝に自分の時間を持った方がよいと思っているようです。ところが、大抵の人はたまに早起きして出社するも、翌日になるとまた起きられなくなり、「明日から再開」などという言い訳をして続きません。私も社会人になってから何回も早起きを決意しましたが、3日と続いたためしがありません。それくらい早起きは強い意志が無いと続かないのです。
マクロミル社の調査によると、ビジネスパーソンの平均就寝時間は午前0時過ぎ。となると、5時台の電車に乗るには、睡眠時間を4時間くらいで済まさなければなりません。そのため「あと1時間」という眠気との攻防が寝室で繰り広げられるのも無理はありません。
気合だけでは続かない!
早起き人間への近道
さて、実際に早起きを続けているのはどんなタイプの人なのでしょうか?何人かインタビューをした中で共通して出てきたキーワードは、「合理性」でした。
「帰宅したら、明日のためにできるだけ早く寝ます」
「残業は効率が悪いので、極力避けて早朝に仕事します」
誰もが残業をするより、早朝に仕事した方が効率的なことはわかっています。ですから調査すると、「残業は避けて早起き人間になりたい」と半数以上の人が答えます。