任意同行される二又容疑者=17日午前9時30分、東京都港区六本木7丁目
資産運用のための特定目的会社から預かった現金約30億円を着服したとして、警視庁は17日、元公認会計士で東京都港区の経営コンサルタント「エフコンサルティング」(破産手続き中)元社長二又正行容疑者(35)を業務上横領容疑で逮捕した。
捜査関係者によると、二又容疑者は今年、不動産投資顧問会社が設立した特定目的会社から預かった現金約30億円を引き下ろし、着服した疑いがある。
二又容疑者は、特定目的会社から業務を委託しており、預金通帳などを預かっていた。二又容疑者は、引き出した現金を投資に使い、最終的にはその多くを失ったという。
不動産投資顧問会社が不正に気づき、警視庁に告発。実質的に被害を受けた投資家には、同社が被害分を弁済したという。
二又容疑者は2002年にエフ社を設立。同社は会計帳簿作成の代行や投資の助言などを行っていたが、今年3月に破産手続きが東京地裁で始まっている。