福岡県町村会の汚職事件で贈賄罪で起訴された添田町長、山本文男被告(84)の町長職の進退を問う住民投票を目指す住民団体「山本町長をリコールする会」(矢野一義代表)は14日、住民投票実施に必要な署名が集まったと発表した。
20日の期限まで署名を集め、町選管に提出。町選管が必要数を超えたと確認すれば、同会が本請求し、住民投票が実施される。過半数がリコール(解職請求)に同意すれば、1971年から10期務める山本町長は失職する。同会によると、本請求は6月下旬ごろ。住民投票はそれから60日以内に実施される。
署名集めは4月21日から実施。同会によると、今月14日正午までに集まった署名は3511人分で、うち町外在住者などを除いた3377人分を有効と判断した。住民投票は有権者の3分の1(3291人)の署名が必要なため、目標をクリアしたとしている。
矢野代表は記者会見し「町長擁護派の妨害や圧力を恐れず、署名してくれた皆さんに感謝したい」と語った。山本町長は町を通じて「特に申し上げることはありません」とコメントした。
=2010/05/15付 西日本新聞朝刊=