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2010.05.15
国際調査団 発表へ 韓国艦「魚雷で沈没」 報告書に北朝鮮を明記しない見通し
カテゴリ韓国出典 朝日新聞 5月15日 朝刊
記事の概要
韓国政府の当局者によれば、3月末に起きた韓国哨戒艇の沈没をめぐり、英、米、豪、スエーデンも参加する国際軍民合同調査団は「魚雷による沈没」との結論を出し、20日に最終報告書を発表することを明らかにした。
調査団は、引き揚げた哨戒艦の切断面の形状から水中での外部爆発による沈没と判断。さらに、採取したアルミニウム片や高性能爆薬「RDX」(ヘキソーゲン)などを分析した結果、機雷ではなく魚雷による攻撃と結論づけた。
北朝鮮が関与したかどうかは明記されない見通しだ。
外交筋によれば、北朝鮮の魚雷とする決定的な証拠は見つかっていないが、韓国政府当局者は沈没当時の状況から、「北の犯行だとみている」と語った。
韓国では、15日、16日にある、中韓、日韓両外相会議で状況を説明する。
20日の発表を受け、李明博大統領はオバマ米大統領ら関係各国の首脳と電話で会談し、数日後に国民向けの談話を発表する。
北朝鮮の関与については、証拠の強弱や、報告書に対する関係国の反応、朝鮮半島の緊張拡大の可能性などを総合的に判断し、談話で「北朝鮮の関与」を明言するかどうかを判断するという。
決定的な証拠がなくとも、政治的に「北朝鮮の犯行」を結論づけた場合、韓国は国連安保理で協議を求めたい考えだ。北朝鮮に要求する内容は、26日頃に予定されているクリントン国務長官の訪韓や月末の日中韓首脳会議などを経て決める方針だ。
日米韓は共同歩調を取る見通しだが、北朝鮮の反発を懸念する中国は「客観的で科学的な証拠」が不可決と主張している。
韓国政府内では、国連制裁が不可能な場合、日米韓などの「有志連合」で独自に制裁をすべきとの声が上がっている。
韓国政府の当局者によれば、3月末に起きた韓国哨戒艇の沈没をめぐり、英、米、豪、スエーデンも参加する国際軍民合同調査団は「魚雷による沈没」との結論を出し、20日に最終報告書を発表することを明らかにした。
調査団は、引き揚げた哨戒艦の切断面の形状から水中での外部爆発による沈没と判断。さらに、採取したアルミニウム片や高性能爆薬「RDX」(ヘキソーゲン)などを分析した結果、機雷ではなく魚雷による攻撃と結論づけた。
北朝鮮が関与したかどうかは明記されない見通しだ。
外交筋によれば、北朝鮮の魚雷とする決定的な証拠は見つかっていないが、韓国政府当局者は沈没当時の状況から、「北の犯行だとみている」と語った。
韓国では、15日、16日にある、中韓、日韓両外相会議で状況を説明する。
20日の発表を受け、李明博大統領はオバマ米大統領ら関係各国の首脳と電話で会談し、数日後に国民向けの談話を発表する。
北朝鮮の関与については、証拠の強弱や、報告書に対する関係国の反応、朝鮮半島の緊張拡大の可能性などを総合的に判断し、談話で「北朝鮮の関与」を明言するかどうかを判断するという。
決定的な証拠がなくとも、政治的に「北朝鮮の犯行」を結論づけた場合、韓国は国連安保理で協議を求めたい考えだ。北朝鮮に要求する内容は、26日頃に予定されているクリントン国務長官の訪韓や月末の日中韓首脳会議などを経て決める方針だ。
日米韓は共同歩調を取る見通しだが、北朝鮮の反発を懸念する中国は「客観的で科学的な証拠」が不可決と主張している。
韓国政府内では、国連制裁が不可能な場合、日米韓などの「有志連合」で独自に制裁をすべきとの声が上がっている。
コメント
攻撃が水中爆発であっても、魚雷か機雷かの判断は、引き上げた哨戒艦の損傷状況を見れば容易に区別がつく。
船底全体が大きな爆発圧力を受けた様なら機雷の爆発で、船底の一部に穴が空き、船内の隔壁が溶かされたり大きな圧力で扇状に隔壁が壊されていれば魚雷の攻撃とわかる。
船体が二つに割れたというのは、その後の水圧と船体の重さによる破断である。
これから、韓国の李明博大統領が北朝鮮の仕業と断定するか。国連安保理がこの問題の協議を開始(中国が拒否権を発動)するか。最終的に国連制裁が行われるか。それらが出来ない場合の日米韓の北朝鮮制裁をどのようにするか。などが焦点となる。
考え違いをしていけないのは、韓国やアメリカが北朝鮮を軍事攻撃(報復)しないことである。したくとも出来ない。
以前、アメリカのステルス攻撃機が、夜間に平壌の上空を低空で飛行し、大きな爆音で平壌市民を威圧していると報じたメディアがあったが、そのような乱暴な威圧作戦はとれないのである。
北朝鮮軍の生物・化学兵器を弾頭に搭載した短距離弾道ミサイル(スカッドB,C)や地対地ロケット砲、長距離砲で、ソウル市街や在韓米軍基地を狙っている。
これらを米韓軍が無力化したくとも、巧妙に作られた地下陣地に隠され、常にトンネル内を移動し奇襲攻撃に備えているために、アメリカ軍の巡航ミサイルや精密誘導爆弾、それに米韓両軍の特殊部隊による攻撃では破壊できないのである。
しかし必ず北朝鮮軍の戦力を次第に無力化させることは可能である。何も軍事力だけがすべてではない。
そのための方法が軍事の世界では常に研究されている。
金正日は訪中さえすれば、今回の魚雷攻撃事件が解決できるとは思っていないだろう。これから金正日の怯える日が続くことになる。
攻撃が水中爆発であっても、魚雷か機雷かの判断は、引き上げた哨戒艦の損傷状況を見れば容易に区別がつく。
船底全体が大きな爆発圧力を受けた様なら機雷の爆発で、船底の一部に穴が空き、船内の隔壁が溶かされたり大きな圧力で扇状に隔壁が壊されていれば魚雷の攻撃とわかる。
船体が二つに割れたというのは、その後の水圧と船体の重さによる破断である。
これから、韓国の李明博大統領が北朝鮮の仕業と断定するか。国連安保理がこの問題の協議を開始(中国が拒否権を発動)するか。最終的に国連制裁が行われるか。それらが出来ない場合の日米韓の北朝鮮制裁をどのようにするか。などが焦点となる。
考え違いをしていけないのは、韓国やアメリカが北朝鮮を軍事攻撃(報復)しないことである。したくとも出来ない。
以前、アメリカのステルス攻撃機が、夜間に平壌の上空を低空で飛行し、大きな爆音で平壌市民を威圧していると報じたメディアがあったが、そのような乱暴な威圧作戦はとれないのである。
北朝鮮軍の生物・化学兵器を弾頭に搭載した短距離弾道ミサイル(スカッドB,C)や地対地ロケット砲、長距離砲で、ソウル市街や在韓米軍基地を狙っている。
これらを米韓軍が無力化したくとも、巧妙に作られた地下陣地に隠され、常にトンネル内を移動し奇襲攻撃に備えているために、アメリカ軍の巡航ミサイルや精密誘導爆弾、それに米韓両軍の特殊部隊による攻撃では破壊できないのである。
しかし必ず北朝鮮軍の戦力を次第に無力化させることは可能である。何も軍事力だけがすべてではない。
そのための方法が軍事の世界では常に研究されている。
金正日は訪中さえすれば、今回の魚雷攻撃事件が解決できるとは思っていないだろう。これから金正日の怯える日が続くことになる。