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谷口が今季初Vで12億円突破「さくらの倍」
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日本プロ選手権で初優勝を果たし、大会スポンサーの副賞を抱えておどける谷口徹
Photo By 共同 |
男子ゴルフツアー日本プロ選手権日清カップヌードル杯最終日は16日、長崎県長崎市のパサージュ琴海アイランドゴルフクラブ(7060ヤード、パー70)で行われ、谷口徹(42=フリー)が今季初優勝を飾り、生涯獲得賞金12億円を突破した。平塚哲二(38=甲賀CC)と並んで首位からスタートし、5バーディー、3ボギーの68。最終ホールのグリーン上までもつれ込んだ激しい優勝争いを制して、通算10アンダーで大会初制覇。石川遼や横峯さくらにも対抗心メラメラのベテランは、永久シードまであと9勝に迫るツアー通算16勝目を挙げ、今大会優勝者に与えられる5年シードを獲得した。
【最終R成績】
優勝会見で谷口は自ら切り出した。「僕は12億円突破したんですけど、何か質問ないですか?」。前週の女子ツアーで横峯さくらの生涯獲得賞金6億円突破が大きく報じられたばかり。今大会で倍額の12億円に到達した谷口は「横峯さくらは6億でピーピー騒がれてるのに、倍だぞ、倍!」と懸命にアピールした。
声高に言いたくなるのも分かる見事な勝利だった。メジャーの難セッティングで平塚、藤田と最終組で激しい優勝争いを演じた。2、3番の連続ボギーから巻き返し、平塚を突き放したのが14番。上りの真っすぐ、5メートルのバーディーパットを強気にねじ込むと、右手を突き上げた。奪ったリードを保って逃げ切った。
42歳になっても体力や技術に衰えはないが、ここ2年間はどこか燃え切れない自分を感じていたという。「遼くんが出てきてから、自分の組にギャラリーがあまり来なくなった。そういうのも関係してるかも。やっぱり見られてこそのプロスポーツ選手だから」
もちろん「若い選手にはまだ負けてない」との自負心はある。2月には岩田寛や松村道央ら年下の選手と宮崎で合宿。むきになって張り合っているうちに気力が戻ってきた。石川にも刺激を受けている。大人げなく見える対抗心こそ谷口の原動力。石川のいない週末に、研ぎ澄まされたプレーで大観衆を沸かせた。
今秋には第2子が誕生予定で、「その子の記憶に残るまでは頑張りたい」と永久シード獲得にも意欲を見せる。
“独演会見”は30分を過ぎても終わらなかった。谷口は優勝の喜び、海外メジャー、家族についてしゃべりまくった。若さと勢いもいいが、ベテランの妙技と軽快なトークも男子ツアーには欠かせない。
≪谷口 全英OPにもグイッ≫谷口は今大会の優勝で7月の全英オープンにも大きく近づいた。開幕戦からミズノオープンよみうりクラシックまでの賞金ランク上位2人が出場権を獲得。賞金ランク1位の藤田が有資格者として除外されるため、同2位に浮上した谷口が実質的にはトップ。残る2試合でこの位置をキープすればいいことになる。また、24日に全米オープン日本地区最終予選もあり、「ひとまず優勝できたので次はそこに集中する」と海外メジャーへのこだわりも見せた。
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