欧州製小型ガソリン車、下半期に韓国上陸(上)

 韓国では、欧州連合(EU)との自由貿易協定(FTA)の発効を控え、今年下半期から欧州製の中・小型「ガソリン車」が一挙に発売される。韓国とEUが合意した「ガソリン車導入クオータ制」により、これまで韓国での販売が難しいとされてきた「欧州の排ガス規制にのっとったガソリン車」に対する環境規制が事実上、撤廃されたからだ。

 これにより、今年3月に月別で史上初の7000台を突破し、前年比でも60%の成長を見せている輸入車の販売台数が、さらに増加する見込みだ。ある業界関係者は「昨年の1ユーロ=2000ウォン(約157円)から、現在は1ユーロ=1400ウォン(約110円)台にまでウォン高が進んだため、これまで輸入が難しいとされてきた欧州製の小型車が、安く持ち込めるようになる」と話した。欧州製の小型ガソリン車はディーゼル車よりも値段が安いが、これまではウォン安と環境規制がネックとなり、輸入には至らなかった。

■欧州車、今年1万3400台の販売増も

 韓国での自動車の排ガス規制は、ガソリン車が米国を、ディーゼル車が欧州をそれぞれ基準としている。従って、欧州製のディーゼル車は韓国にそのまま持ち込むことができるが、米国向け輸出を前提としていない欧州製のガソリン車は、輸入自体が難しかった。このため、こうしたガソリン車を韓国に持ち込むためには、別途の米国型の車載式故障診断システム(OBDシステム)を搭載しなければならず、コスト高が指摘されていた。

 しかし、韓国とEUが合意したFTAの特例条項により、今年からある一定台数に限ってこうした規制を解除することにした。欧州車は、公式輸入業者を通じての輸入で6700台、引っ越しの荷物または非公式輸入で6700台と、計1万3400台が規制解除の対象となった。公式輸入業者を通じた輸入は2011年に7000台、13年には7300台にまで増え、非公式輸入もこれに伴って増えていく。さらに2014年には、こうした「規制」が一切解除されるため、時間がたてばたつほど、欧州製の小型ガソリン車の韓国での販売台数は増えていくことになる。

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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