アジアの大学が育てるべき人材とは(下)

■「創意的で変化に適応できる人材を」

 この日の会議は、会場をいっぱいに埋め尽くした延世大の学生100人余りが、無線端末を通じて一時的な世論調査に参加するという、独特の進行方法で行われた。「グローバル企業の最高経営責任者(CEO)たちが採用過程で創意性や革新的な面を見ると思うか」という質問に、62%が「いいえ」と答えた結果が出ると、場内が笑いに包まれた。清家学長は、「雇用主にとっては、指示によく従う多数と創意的で革新的な少数が必要だ」と助言した。

 ウォールストリート・ジャーナル・アジア編集長のアルマ・ラトー氏は、「最近1年間、記事で『アジア』と『人材』という言葉が一緒に使われる頻度が高くなった。このような大きな時代の流れの中で、技術の急速な変化に適応できる柔軟で改革家的な人材が切実に求められる」と話した。

■「政府の介入が国際経済力を損ねる」

 延世大学の金漢中(キム・ハンジュン)総長は「今後、大学は新興技術、情報革命、グローバル問題という三つの動因に大きな影響を受けるようになるだろう。今のように政府が事実上、入学定員や選抜方法、登録金の上限を決めるなど、大学に介入していると、国際競争力に悪影響を与える」と指摘した。

 未来の大学の財源確保の方法については、中国・山東大学の徐顯明総長が、「今は中国の大学総長も、過去のように資金に関する話を恥ずかしがらずに、積極的に資金確保のための競争に飛び込んでいる」と話し、香港大学の徐立之総長は「資金調達の鍵は、企業・同窓生などの支援パートナーを探し出す『結合能力にある』と述べた。

兪碩在(ユ・ソクジェ)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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