アジアの大学が育てるべき人材とは(上)

延世大で「アジアの大学の新しい姿」を話し合う国際会議

「東洋的な文化のせいで主張が足りず不利に」

「作文教育は大変重要」「大学に政府が介入してはいけない」

 「わたしの英語は日本式イントネーションとブロークン・イングリッシュが混ざっています。本当に重要なのは、英語が流ちょうでなくても、国際的な舞台で自分が言いたいことを確実に伝えられなければならないということです」

 7日、ソウル市内の延世大学光復館で行われた国際会議「アジアの大学の新しい姿」で、討論者として出席した慶応大学の清家篤学長は、このように話した。国際化時代のアジアの大学では、外国語能力だけでなく、学生たちの自信を育てなくてはならないという話だった。

 延世大学創立125周年を記念して行われた会議に出席した世界有数の大学の総長や、国際的なリーダーたちは、未来の人材育成の方法やガバナンス(管理)、大学の財源などについて、熱い討論を繰り広げた。

7日、延世大学で開かれた国際会議で、参加者らがアジアの大学の未来の人生育成の方法について討論している。左から、康京和(カン・ギョンファ)国連人権高等弁務官室副弁務官、イチュリ中国オーシャンエシックス会長、アルマ・ラトー・ウォールストリート・ジャーナル・アジア編集長、清家篤・慶応大学長、イ・ジョンミン延世大国際学大学院長。/写真=李明元(イ・ミョンウォン)記者

■「学生たちの情熱を正しく導くべき」

 アジアの大学は、どのような人材を育てるべきだろうか。特別講演を引き受けたCJグループのイ・ミギョン・エンターテインメントメディア総括副会長は、「国家のブランド価値を高めるには、文化的コンテンツを作りだすことができる人材が重要だ」と話した。「確信と情熱を持った人」「コンバージェンス(融合)の概念を理解できる人」「異文化を受け入れる国際的マインドを持った人」が必要で、大学はこのような人材を育成しなくてはならないという。

 国連人権高等弁務官室の康京和(カン・ギョンファ)副弁務官は、二つのニュースを例として挙げた。コンピューターゲームに没頭した夫婦が乳児を放置して死なせてしまった事件と、衛星放送の受信アンテナを数十個集めた人が、外国出身の主婦に母国の放送を見られるようにしてあげたニュースだった。

 康副弁務官は「情熱のエネルギーをどの方向に導くかによって結果が全く違ってしまう。これがまさに教育の役割だ。アジア出身の人材は、東洋的な文化のせいで自分の主張が足りず、不利になってしまうことがある」とし、自分の立場を論理的に表現できる「作文教育」の役割を強調した。

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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