大学の学園祭で占いが人気

「占い専門店の登場は初めて」 数十人並ぶ

 「今年、大企業に就職できますか」

 「あなたは来年(就職)できると占いに出ています」

 12日午後、延世大学(ソウル市西大門区)のキャンパス内にオープンした占いの店で、1000ウォン(約82円)を払って就職運を見てもらった同大学経済学科4年生(25)は、「今年就職しなければならないのに、来年と言われたのであまりいい気持ちではない」と暗い表情だった。オレンジ色のテントを張った占い店の前にはこの日、学生約30人が並び、順番待ちをしていた。この占い店は11日から始まった同大の学園祭期間中にオープンしたもので、学校関係者は「延世大学の学園祭に占い専門店が登場したのは初めて」と話す。

 この日、占いに来た学生のほとんどは、就職や進路について尋ねていたという。昨年9月から行政考試(公務員試験)に向け準備しているというペ・ギヨンさん(25)=経済学科4年=は、「試験を受け続けるべきか、就職すべきか、悩みに悩んでいた。ところが、占い師は僕を見てすぐに『公務員になりなさい』と言ってくれたので、とても気分がいい」と話した。将来、高校教師を目指しているキム・イノクさん(23)=数学科4年=は、「教師になりなさい」と占い師に言われ、「これまで不安だったが、その一言で気持ちが落ち着いた気がする」とニコニコした表情を見せた。

 就職に関する悩みは、ほかの学年でも同じだ。大学生になったばかりの新入生たちも占い店に来ていた。ハン・ジェドクさん(20)=児童家族学科1年=は、「友達同士で顔を合わせればすぐに『卒業したら(仕事は)何をする?』と口癖のように話している。『公務員がいい』という占いの結果が出たので、ちょっと安心した」と話した。大学院生(26)=機械工学科=は、「このほど修士号を取り、博士過程に進むか就職するか悩んでいたが、『就職しなさい』と言われ、気持ちが楽になった」と、ホッとした表情を見せた。

12日午後、大学の学園祭期間中に延世大学(ソウル市西大門区)のキャンパス内にオープンした占いの店。大勢の学生が長い列を作っている。学生たちは主に就職や進路について占ってもらうという。/写真=イ・ジュンホン客員記者

チョ・ベッコン記者

キム・ガンハン記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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