韓国の大学生、家庭教師になるのは難しい!?(下)
大学生たちが家庭教師のアルバイトを見つけられない最大の原因は、卒業生の就職難だ。卒業しても就職できない人たちが、在学中にやっていた家庭教師をそのまま続けているためだ。今年2月に高麗大を卒業したMさん(27)は、「まだ就職先が見つからない。仕事もしないで家にいて、親から小遣いをもらうだけでは煙たがられるため、家庭教師を続けている」と話した。
お金を稼ぐために、週末に家庭教師をしている会社員もいる。2008年9月に大学を卒業したKさん(29)は、大学時代にやっていた家庭教師を、卒業後も2年近く続けている。「月給が200万ウォン(約16万円)ちょっとしかなく、結婚資金や生活費を稼ぐためには、家庭教師をやめるわけにはいかない」とKさんは語った。
一方、家庭教師を雇っている親たちも、「アマチュア」の大学生にはあまり魅力を感じていないのが現状だ。特に高校生の場合、成績を向上させてくれる専門的な講師を好む。高校2年の子どもを持つJさん(45)は、「いくらまじめに教えてくれるといっても、大学生は専門的な講師に比べ頼りない。費用が数十万ウォン(10万ウォン=約8200円)余計にかかっても、家庭教師を専門にやっている講師に頼んだ方が、成績を向上させる上で効果的だ」と話した。
家庭教師のアルバイトができない問題は、大学生たちにとって「二重苦」となっている。ソウル大の張徳鎮(チャン・ドクチン)教授(社会学)は、「学生たちは就職に向け、単位の取得や、外国語の能力の向上に力を入れなければならないのに、経済的な問題にまで気を使うことを余儀なくされている」と話す。家賃や生活費を工面しなければならない地方出身の大学生たちは、より大きな困難に直面しているというわけだ。
このため、家庭教師の講師以外のアルバイトを探す学生も増えている。大学で事務員の仕事を手伝い、1カ月に10万-20万ウォン(約1万6000円)を手にする「勤労奨学生」が、学生たちの間で人気だ。先月、ソウル大言語教育院の外国語教育センターで勤労奨学生を一人募集したところ、15人が応募したという。ソウル大の学生ソン・ウォンヨンさん(23)は、「ソウルの私立大に通っている友人は、勤労奨学生の選考で落ち、時給4000ウォン(約330円)のドーナツ・チェーン店のアルバイトを始めた」と話した。
孫章薫(ソン・ジャンフン)記者
ソン・ウォンヒョン記者
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