韓国の大学生、家庭教師になるのは難しい!?(上)

就職できない卒業生が家庭教師を続け、在学生が登録できず

学業と家賃・生活費の問題で「二重苦」に

 「あのー、家庭教師に登録しようと思ってお電話したんですが。1週間に2回、30万ウォン(約2万5000円)を希望します」(K大の学生)

 「今、登録されている先生がとても多いので、また後日お電話ください」(グループスタディーの紹介業者)

 ソウル市内の私立大に通うキム・ユンジンさん(27)は、空しそうな表情を浮かべた。光州市出身のキムさんは、家賃50万ウォン(約4万1000円)と生活費30万ウォンを稼ぐため、入学して以来ずっと、紹介業者を通じて家庭教師のアルバイトをしてきたが、最近はアルバイトを探すのが難しくなった。キムさんは「冬休みが終わってソウルへ戻ってきた後、紹介業者を回ったり、インターネットでくまなく探したりしたが、全然見つからない。紹介業者に登録しても連絡はなく、10社のうち4-5社は登録さえできない」と語った。

 大学生たちの「家庭教師市場」が低迷している。ソウル市冠岳区新林洞にある家庭教師紹介業者の代表者Sさん(42)は、「受講生の紹介ができず、廃業した紹介業者もある。受講生の紹介ができなければ、業者に対する信頼が低下するため、講師ばかりやみくもに登録することもできない」と話した。

 ソウルの名門大学のインターネット上の掲示板では、「家庭教師の仕事が見つからない」という書き込みが、1日に4-5件も寄せられている。ソウル大4年生のCさん(25)は、「家庭教師の紹介業者に登録してから3カ月、電話が1本もかかってこない。最近、地方出身の学生たちの間で一番の話題になっているのは、家庭教師のアルバイトのことだ」と語った。

大学卒業者の就職難が、在学生による家庭教師のアルバイトにも影響を及ぼしている。卒業生たちが講師を続けているため、在学生が講師をやろうとしても、人が集まらなくなっているからだ。14日午後、ソウル市内の私立大学の掲示板には、家庭教師を募集するチラシが1枚だけ張られていた。/写真=孫章薫(ソン・ジャンフン)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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