大学評価:バイオ分野トップ30に韓国5校、日本7校(中)

アジアの大学は「バイオ戦争」の真っ最中

 教育科学技術部から「国家指定研究室」に指定されているこの研究室は、連日夜10時以降にならなければ照明が消えないほど研究熱心なだけに優れた成果も相次いでいる。2008年にこの研究チームが世界で初めて明らかにした「無脊椎動物の防御原理」は、「感染診断試薬」技術の開発に活用され、柳韓洋行を経て現在、日本で本格的に商用化するための手続きが行われている。

 生命科学・医学分野で釜山大学の順位が大きく上昇したのは、このように優れた研究室に破格の支援を行っているからだ。釜山大学は2008年から研究支援の「選択と集中」戦略を採用し、3年にわたり、生命科学分野に毎年10億ウォン(約8200万円)を投資してきた。これらの資金はただ単に支給されるのではなく、論文などの研究業績と毎年2回行われる評価結果によって配分される。

 昨年のアジア45位から今年一気に22位へと上昇したポステックも、生命科学を大学次元で育成したケースだ。生命科学科は教授の数はわずか9%(22人)だが、研究費は大学の研究費全体の15.2%に当たる223億ウォン(約18億円)に上る。ポステックは今年3月に研究の中核的力量強化分野として生命科学・医学分野を選定し、大規模な予算投入を決定した。この分野でノーベル賞受賞者クラスの学者を、3年間に最大100億ウォン(約8億2000万円)を投じて招待する計画もあり、また500億ウォン(約41億円)の予算をかけて、融合研究センターの建設にも近く取りかかる予定だ。

学部戦争の効果か

 生命科学・医学分野で韓国の大学ランキングが相次いで上昇しているのは、「薬学部戦争の効果」という見方もある。教育科学技術部が今年初め、全国に薬学部新設の許認可を行う際、各大学は生命科学分野の研究に集中的な投資を行った。

 教育科学技術部大学支援課のパク・ジュホ課長は、「大学ごとに100本の発表論文を提出させ、インパクト・ファクター(影響力)を審査するなど、研究能力を中心に評価を行った。この基準が、各大学の生命科学研究業績の向上に影響を及ぼしたとみられる」と述べた。

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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