大学評価:アジアの名門大、分野別上位校の特徴

「学界評価」では日本の大学が上位

生命科学・医学分野は東京大が「圧倒的トップ」

 今年発表された本紙と英国の世界的な大学評価機関クアクアレリ・シモンズ(QS)によるアジア大学ランキングの「学界評価」の結果は、日本の大学の研究能力が、依然としてアジア最高水準だということを示した。東京大は昨年に続き、五つの分野すべてにおいて1位を獲得し、「5冠王」に輝いた。京都大も社会科学を除く四つの分野で5位以内にランクインした。

 シンガポール国立大と清華大、北京大の善戦も目立った。シンガポール大はすべての分野で5位以内、清華大と北京大は10位以内に入った。

 タイのチュラロンコン大は人文・芸術(7位)、生命科学・医学(10位)、社会科学(9位)の分野で上位10位以内に名を連ね、東南アジアの名門大学として不動の地位を確保している。

 一方、総合順位でそれぞれ1位、2位を占めた香港大と香港科学技術大は、学界評価では大きく順位を下げた。香港大が上位10位以内に入った分野は人文・芸術(5位)、社会科学(5位)、生命工学・医学(7位)で、香港科学技術大は工学・IT(7位)、自然科学(10位)だけだった。

生命科学・医学は各国の水準ほぼ同じ

 昨年は、中国の大学が30位以内に最も多く(7校)ランクインしたが、今年は日本の大学7校が上位30位以内に入った。特に、東京大は2位と26.1点もの差をつけ、生命科学・医学分野で圧倒的な研究能力のレベルを見せつけた。

 中国は6大学が30位以内に入り、次いで韓国(5大学)、香港(3大学)の順となった。国立台湾大(10位から9位)とタイのチュラロンコン大(12位から10位)は、昨年に比べ小幅ながら順位を上げた。

自然科学は日本、工学・ITはインドが強い

 自然科学分野は相変わらず日本の独走だった。上位30大学のうち9校が日本の大学で、次いで中国(6大学)、韓国(4大学)、香港(3大学)の順となった。シンガポール、台湾、インドの大学もそれぞれ2校がランクインした。

 工学・IT分野は、インドの大学が相対的に強さを示した。IITムンバイなど五つのインド工科系大学が昨年と同じく30位以内に入った。上位30位以内に最も多く名を連ねたのは日本(6大学)で、「IT大国」を自負している韓国の大学はソウル大(6位)、韓国技術科学院(KAIST、10位)、ポステック(浦項工科大、21位)の3大学がランクインした。

人文・芸術分野の実力はほぼ互角

 社会科学分野では日本(6大学)、中国(5大学)、香港(4大学)の順となり、上位30位以内の大学が目立った。韓国はソウル大(4位)、延世大(15位)、高麗大(19位)が「トップ30」に入った。

 アジア各国が互角に競い合った分野は人文・芸術分野だった。日本は5大学が上位30位以内に入り、中国・香港・韓国もそれぞれ4校がランクインした。

大学評価チーム

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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