収賄:韓国写真作家協会事務局長に事前拘束令状

写真展出展者から4億ウォン受領、入賞のため便宜図る

 ソウル地方警察庁広域捜査隊は13日、韓国最大の写真展「大韓民国写真大展」で、特定の会員に賞を授与する見返りとして、約4億ウォン(現在のレートで約3300万円、以下同じ)を受け取っていたとして、韓国写真作家協会のK事務局長(55)に対し、事前拘束令状(容疑者の身柄を確保できていない状態で捜査機関が裁判所に請求する令状)を請求した、と発表した。また、K事務局長の指示を受け、特定の作品に高い点数を付けた審査委員4人や、入賞のためK事務局長に金品を渡した会員42人など、計48人を書類送検した。

 警察によると、K事務局長は2008年4月、ソウル市鍾路区恵化洞の大学路にある喫茶店で、大賞を授与するよう依頼してきたJ氏(63)から3000万ウォン(約246万円)を受け取るなど、07年から昨年にかけ、同協会が主催する「大韓民国写真大展」や「ソウル市写真大展」に出展した会員42人から、総額約4億ウォンを受け取り、その作品が入賞するよう便宜を図った疑いが持たれている。

 K事務局長はまた、「第27回大韓民国写真大展」の前日の08年5月1日、P氏(68)など審査委員14人を、ソウル市江北区のモーテルに呼び、わいろを受け取った会員の作品のサンプルをあらかじめ見せて、これらの作品に高い点数を付けるよう指示していたことが、警察の調べで明らかになった。

 警察の関係者は、「審査委員らは、韓国写真作家協会の最高実力者であるK事務局長の意に背いた場合、同協会が開催する写真講座の講師ができなくなるといった不利益を被ることを懸念し、K事務局長の指示に従った」と話した。同協会は会員数が6800人に達する、韓国最大の写真家の団体だ。

チョ・ベッコン記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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