北朝鮮の「核融合成功」、中国メディアが批判

 北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)総書記が訪中を終えてから1週間もたたず、北朝鮮が核融合に成功したと主張したことについて、中国の国営メディアが一斉に反発した。

 13日付の中国紙・環球時報は、「朝鮮(北朝鮮)は核ゲームを中断すべきだ」とする社説を掲載した。同紙は「朝鮮は核保有へと進み、世界の大国の神経を逆なでする危険な綱渡りをしている。朝鮮は綱渡りの主演者を自負しているかもしれないが、高難度の妙技であればあるほど、危険なのは観客ではなく、綱渡りをする本人だ」と批判した。

 同紙はまた、「朝鮮の核融合技術は発電のためではなく、水素爆弾の製造が目的だとの見方で世界の専門家が一致している。朝鮮は戦略的危機をエスカレートさせるこうした行動を中断すべきだ」と求めた。その上で、「数年間にわたり、友好と親善で(北朝鮮に)対してきた中国人の利益も考慮すべきだ」と、北朝鮮に対する不快感を示した。

 英字紙チャイナ・デーリーも同日、核融合に成功したとの北朝鮮の主張を報じ、「科学的価値よりも政治的意味が念頭にある」と厳しく評した。中国共産党の幹部養成機関、中央党校の張璉瑰教授は同紙に対し、「科学や軍事的側面では大きな意味はない。金総書記の訪中直後にこうした発表を行ったことは、朝鮮が核問題で少しも姿勢が軟化していないことを示す狙いがあるのではないか」と分析した。

 一方、中国の梁光烈国防相は12日、北京で韓国の予備役軍幹部の組織「星友会」の金鍾浩(キム・ジョンホ)会長(元海軍参謀総長)をはじめとする代表団と会見した際、哨戒艦「天安」沈没事故の原因について、「先入観を持って結論を出してはならない」と発言した。同席者が明らかにした。梁国防相は「天安」の事故で犠牲者に哀悼の意を示す一方、「誤判してはならない。最終結果が出ても、韓半島(朝鮮半島)の平和と安定に向け、冷静かつ慎重な処理が求められる」と強調したという。

北京=崔有植(チェ・ユシク)特派員

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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