3Dテレビ:『アバター』監督、韓国を有望視
「韓国は3D(三次元)テレビという新分野で世界のリーダーとしての地位を固めるのではないか。韓国の消費者は新しい技術にすぐに適応する『アーリー・アドプター』の性格が強いため、サムスン、LGなどが韓国の家庭を手始めに世界に3Dテレビを普及する上で役立つ」
昨年12月に全世界で公開され、3Dブームを巻き起こした映画『アバター』のジェームズ・キャメロン監督(56)が韓国を初めて訪れ、13日に開かれた「ソウル・デジタル・フォーラム2010」で講演を行ったほか、崔時仲(チェ・シジュン)放送通信委員長、サムスン電子の尹富根(ユン・ブグン)テレビ事業総括社長らと会談した。
キャメロン監督は「韓国と日本で発売された3Dテレビを見ると、映像など技術的には大きな差はない。今後3Dテレビの勝者は、3Dコンテンツを視聴者が容易に楽しめる製品を発売するかどうかで決する」と述べ、韓日の3Dテレビをめぐる技術競争が3D産業と消費者の双方に利益をもたらすとの認識を示した。
キャメロン監督は「今年は3D映画30本が封切られるなど、わたしが数年前から予言していた『3Dルネサンス時代』が到来した。『アバター』はその頂点で3D映画が成功し得ることを証明した」と指摘した。
キャメロン監督はまた、3D産業が成長するカギは良質なコンテンツが継続的に生産されることだとした上で、「最近公開された映画『タイタンの戦い』を8週目に2Dから3Dに転換するというが、人々が慣れない技術で目の疲労や頭痛を起こすようなコンテンツを発表すれば、産業に悪影響を与えることになる」と警告した。
その上で、「現時点では4D、5Dなど次世代技術を考えるのは時期尚早だ。今後約10年間は画面処理速度など3D技術の改善に集中することが重要だと思う」と訴えた。
キャメロン監督は「現在は3D映画の上映館数が足りない。来年までに全世界で数千カ所の専用スクリーンが設置されれば、3年後には3Dスクリーンが全体の20%を占めることになる」との見通しも示した。
また、韓国のコンテンツ産業に関しては、「韓国映画のコンテンツが力不足なのは事実だ。この部分が補完されれば、韓国は3D産業発展に向けた全ての条件を備えている」と評価した。
カナダ生まれのキャメロン監督は、トラック運転手や機械作業員として働きながらも、幼いころから映画監督になる夢を抱き、映画に新技術で新風を吹き込んだ。代表作は『タイタニック』『ターミネーター』シリーズ、『アバター』などだ。現在は『アバター』に登場したナビ族が海洋生態系に適応するストーリーを描いた続編も製作中だ。キャメロン監督は『アバター』製作の背景となったアマゾンの自然保護活動にも参加し、環境、地球温暖化の問題にも積極的に取り組んでいる。
ソル・ソンイン朝鮮経済i記者
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