K-POP:アイドルの「セクシー路線」、不況も一因か
ダンスも衣装も「セクシー」押し
K-POP界の「セクシー度戦争」は、ダンス・衣装・歌詞でも熱い。専門家は「女性アイドルグループの間で主流になっている『(腕を組み、脚を広げ、腰を左右に振る)生意気ダンス』『ヒップダンス』など、下半身を強調するダンスは、女性のセクシーさを最大限にアピールしようという芸能プロダクション側の狙い」と指摘する。つい一昨年まで、女性アイドルグループの振り付けは、上半身を使いキュートなイメージを印象づけることに焦点が合わせられていた。
番組やステージでの露出度が高い衣装が話題になることも多い。女性アイドルグループ2NE1(トゥエニーワン)のメンバー、CLは昨年12月29日、『SBS歌謡大典』でバストの下とへそ付近を露出させたタイトな黒のコスチュームで登場、物議を醸した。別の女性アイドルグループKARA(カラ)は昨年12月31日、『MBC歌謡大祭典』でカメラに大接近、クローズアップ画面では、ミニスカートの中の下着が見えたほどだった。振付師のホン・ヨンジュさんは「年々、ステージに立つ歌手たちの振付や衣装は露出度・セクシー度が高く、大胆になっている。女性アイドルグループはメンバーが若いため、そうした部分がより目立ってしまう」と話す。
露骨な歌詞も問題だ。「わたしが上に 時にはあなたが上に 最後の理性を失い 真っ白なあなたの首筋に キスして 奥に入って」(Brown Eyed Girls〈ブラウン・アイド・ガールズ〉「Moody Night」)、「もう迷わないで わたしの唇を奪って なぜそんなに我慢できるの それでも男なの?」(サンダラ・パク「Kiss」などが代表的な例だ。女性アイドルデュオ、THE COUPLE(ザ・カップル)のメンバー、ユンは昨年11月、キスのイメージをストレートに表現したソロナンバー「唇」をリリースした際、前奏にあえぎ声を入れた。レコードレーベル「ミュージック・ファーム」のカン・テギュ取締役は、「K-POP界は長期にわたる不況に苦しんでいる。だから扇情的な衣装・振付・歌詞などを前面に押し出し、ポータルサイトの検索ランキング上位入りを狙う芸能プロダクションも多い。性的なイメージを強調するPVやステージを見ると、まるで淫靡(いんび)なクラブに来ているような気がすることもある」と話している。
チェ・スンヒョン記者
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