宮本たけし 宮本たけし 政治の中身を変える
   


長時間の衆議院本会議…昨日の内閣委員会の「乱闘?」騒ぎ・・・

 昨日、衆議院内閣委員会における国家公務員法改「正」案の審議中、事前の理事会では何ら与野党合意にいたらなかったにもかかわらず、田中慶秋内閣委員長が突然、質疑終局を宣言し、採決を強行するという事態になりました。

 これをうけて、本日わが党は、自民党やみんなの党とともに、田中慶秋委員長(民主党)の解任決議案を提出しました。今日の衆議院本会議は、この解任決議案の処理から始まって難航…久しぶりに長丁場の本会議となりました。

 昨日の強行採決の混乱の中で、民主党の新人議員・三宅雪子衆院議員が転倒して右ひざなどを強打、病院で「打撲」と診断されました。三宅議員は本日、国会には車いす姿で現れ、松葉杖をつきながら本会議場に入ってくると民主党席から大きな拍手…「名誉の負傷」ということでしょうか。

 「民主党は三宅氏を転倒させたとされる自民党議員をテレビ映像などで特定、懲罰動議の提出を検討する」と報じられていますが、これはちょっと無理筋なのです。だって三宅議員が倒れている場所は委員長席の前ですから、委員会室のど真ん中。ここは傍聴者の入るべき場所ではありません。

 そもそも三宅雪子議員は衆議院内閣委員ではありません。つまり彼女は内閣委員会に傍聴に行っていたのであって、発言権もなければ、委員会審議に参加する資格もなかったのです。テレビ映像で彼女を後ろから押しているように見える自民党議員は、まぎれもなく衆議院内閣委員のメンバーです。

 そうすると逆に問題になるのは、本来は委員でもなく審議権も持たないはずの三宅雪子氏が、田中委員長が「質疑打ち切り・採決強行」という暴挙に出たとたん、抗議のために委員長席に殺到する自民党議員よりも前にいたのはどういうわけか…ということです。「つきとばした」(と言われている)自民党議員を問題にすれば、いやおうなく、なぜ内閣委員でもないものが、突き飛ばされるような場所にいたのかが問題にされることになるでしょう。

 というわけで、私の見るところ、三宅議員を転倒させた議員に対する懲罰動議というようなものは、おそらく提出されないでしょう。ことほどさように…われわれはそんなものにはくみしませんが、いま国会でおこなわれている「乱闘」政治というようなものは、まさに「茶番」としか言いようのないしろものです。

 
 

Last Update : 2010年05月13日