リーダーは夢と未来を語ろう!
このように見てくると、上に立つ人の言動ひとつで部下のモチベーションが大きく変わることがわかります。
船井総研には中途入社の社員も多いのですが、前職で「キミ、何でこんな会社に入ってきたの?」と上司や先輩から言われて転職してきた人がかなりいます。こういう若手社員の夢を摘んでしまうベテラン社員は、私から見れば学生気分の若手社員よりも遥かに問題だと思います。
ですから、部下のモチベーションを高めるために、リーダーである営業マネジャーは常に夢を語り、未来を語らなければならないのです。
急に「夢を語れ」と言われても難しいかもしれません。しかし部下を持ったからには、自分自身の言葉で夢を語れるようにしてください。
また、夢を語るとともに「未来を語る」ことも大切です。船井総研の創業者である船井幸雄(現・最高顧問)が言っていることですが、伸びない人というのは「過去の話」をすることが多く、伸びている人は「未来の話」が多いものです。
人の話を「過去の話」「現在の話」「未来の話」の3つに分けると、普通の人はそれぞれ30~40%ずつ。ところが、伸びない人は「過去の話」50%、「現在の話」40%、そして「未来の話」は10%程度しかしていません。それに対して伸びている人は「未来の話」50%、「現在の話」40%、そして「過去の話」は10%程度です。つまり、話題の半分は「これから何がしたい」といった未来のことを語っているのです。
まずは、自分の話す中身を意識して、「過去の話」の割合を10%以下に落としてください。そして、話の50%は「未来の話」をするように心がけてください。それが、部下の行動を自然と変えていきます。
心理学では、人間は環境によって行動パターンが決まると言われています。そして、部下を取り巻く環境のなかで最も大きな影響を与えているのが「上司」の存在です。ですから、マネジャー自身が夢を語り、未来を語るようにしてください。それこそが新人が辞めない職場づくりの基本であり、営業マン教育の第一歩なのです。