アンダーライン:山崎
宮崎日日新聞HP
外遊「全く問題ない」 赤松農相会見で反論
2010年05月11日
赤松広隆農林水産相は10日、宮崎市の九州農政局宮崎農政事務所で記者会見し、中南米への外遊などで、口蹄疫問題の発生後、来県が初めてになったことについて「口蹄疫対策への支障はなかった」との見解を示した。
会見で「外遊したことに地元から反感が出ているが、どう認識しているか」と問われた赤松農相は「対策へ支障があったことはないし、全く問題はない。万全の態勢でやってきた」と回答。「仮に外遊せず、前倒しで東国原知事に会っていれば、まん延防止につながったのでは」との質問には、「それはない」と即答する場面も。大臣の早期来県を望んだ農家の思いとの間に、ズレを見せる格好となった。
以下 同内容の記事の続き 新聞紙面から
農家の傷みや苦しみについては「来県しないと農家の気持ちは聞く事はできない。今の時点で、皆さんの思いを直接聞けたことはプラスだった」と語り、「1回来たからいいだろう、という話ではない」と状況次第では再び来県する可能性を口にした。
毎日jp
口蹄疫:農相来県、農家へ配慮 「安心して再建を」 /宮崎
口蹄疫(こうていえき)問題で東国原英夫知事らと意見交換するため10日に宮崎入りした赤松広隆農相。防疫への配慮から感染が確認されている都農、川南両町、えびの市の現地入りは避けたが、知事との会談で「しっかり応援するので安心して再建に取り組んでほしい」と畜産農家へ配慮を示した。関係者からは迅速な支援を求める声が相次いだ。【石田宗久、川上珠実】
県庁で知事と面会した赤松農相はまず、知事が「国の対応が遅い」と批判したと報道されたことに触れ「非常に心外。国と県が一体でこの難局に対処することが大事」と切り出した。
知事は7日、民主党の小沢一郎幹事長と会談後、記者団に「指揮命令系統が後手後手に回ってる部分は否めない」と述べたが、「国の対応が遅いとは申し上げていない」と釈明したうえで、殺処分に必要な作業人員の確保や農家の経済的支援、県家畜改良事業団で飼育している種牛の避難などを求めた。
赤松農相は、国と各都道府県の応援を得て獣医を100人まで倍増▽九州農政局職員の派遣を10人から100人に増強▽埋却地として国有地の提供--などを約束した。
種牛の避難には、感染していない「清浄性」確認や、特別扱いすることへの県民の理解が得られることなどを条件に検討する考えを示した。
宮崎市内のホテルでは、酪農や養豚、農業生産法人関係団体と協議。関係者は「農家は気力も体力もない」「生活費にも困っている」と窮状を訴えた。
九州農政局宮崎事務所では、関係自治体の首長と会談。自治体の2分の1の財政負担については「特別交付金で国が持つ。安心してほしい」と述べたが、河野正和・都農町長は「具体的な金額が明示されず不安」と指摘。赤松農相は「大丈夫」と応じた。
また、JA尾鈴の黒木友徳組合長が「まん延しているなか、頑張っている農家もある。見捨てないでほしい」と求めると「自信を持ち、安心してほしい」と強調した。
◇ ◇
JA宮崎中央会の羽田正治会長は、赤松農相との意見交換の場で、口蹄疫による農家の被害額が約110億円との試算を明らかにした。
8日の49例目まででの試算。内訳は、殺処分対象の牛と豚の評価額40億円▽再開に至るまでの生産費60億円▽出荷遅延に伴う損失10億円。詳細な算定根拠は非公表。
山崎:記
上の記事・赤松農相と生産者団体との会談に関する事項の補足として昨日(5/10)のUMKニュースで記憶に残った事、及び宮崎日日新聞からの補足(アンダーラインも山崎)
●殺処分した家畜の埋却場所について
生産者側から「場所の選定が難しい。やっと見つかっても発生農場が、その土地を自ら購入せねばならない」
「川南町の海岸地の国有林を開放して」
赤松農相の答え「要望があれば、林野庁は私の所管なのですぐに対応できる」
生産者側「農相に国有地を活用すると力強い言葉をいただいた。約束を信じたい」
●その他
・みやざき養豚生産者会議 日高省三会長
国家防疫という視点が欠けている。
感染判定から殺処分、経営再建までの手続きで農家の相談に乗れるよう、農場ごとに行政の担当者を明確にして欲しい
・赤松農相
国有林に埋却したいということなら県を通して上げてもらえればすぐできる。まず収め、その後感染経路、原因を究明する
・県農業法人経営者協会 尾崎宗春副会長
補償よりも、とにかく今は感染を止めてほしいだけ(会談中)
行政の対応は遅すぎる。口蹄疫は国益を損なう深刻な伝染病。国主導で対策を進めるべき(会談後)
日本農業新聞
口蹄疫 国の本部 地元移設を/JAグループ宮崎 農相に支援訴え
掲載日:10-05-11
JAグループ宮崎や酪農・養豚の生産者団体の関係者らは10日、宮崎市を訪れた赤松広隆農相に口蹄(こうてい)疫対策を要請した。JAグループは国の対策本部を宮崎県に移設するよう提案したほか、国の責任で埋却用地を確保できるよう求めた。経営再建のため、緊急的な資金支援や殺処分の補償額の適正な評価と全額の交付も要望した。
要請では、口蹄疫の発生拡大で「多くの農家や防疫措置従事者、また県民に焦りと不安が募っている」と指摘。長引く不況や飼料価格の高騰に加え、今回の口蹄疫発生に伴う移動制限で取引ができず、畜産経営が極めて厳しい状況に陥っていると訴えた。
以下農業新聞九州版から記事要約
埋却場所 確保を
宮崎県の畜産関係者 農相に厳しさ訴え
県酪農業協議会
「二度と牛を飼いたくないとこぼす農家もいる。夢や希望、体力と気力も失われかけている」
県農業法人経営者協会
「まず埋却地確保を。国有林を、県の畜産試験場を、町営牧場を開放して欲しい。そして次世代が安心して畜産に取り組める枠組みを」
内野正英川南町長
「埋却処分には18例で6ヘクタールが必要になった。優良農地もつぶしている。埋却した場所はなかなかうまく使う事ができない。将来への対策も必要」
asahi.com
農水相と自民議員、口蹄疫で場外バトル
2010年05月11日
口蹄疫(こう・てい・えき)問題で宮崎県入りした民主党の赤松広隆農林水産相と東国原英夫知事との県庁での会談。その席には、県選出の自民党の古川禎久衆院議員(宮崎3区)と同党の松下新平参院議員(宮崎選挙区)も同席していた。畜産家が悲鳴を上げている緊急事態を受けての会談。その席で、口蹄疫そっちのけの与野党・場外乱闘の口火が切られた。
会談の終盤、古川氏が発言を求めた。
「(自民党は)これまで政府に再三対策を申し入れていた。1例目発生から3週間にあたる」
これに対し、赤松農水相は「自民党の同席は構わないが、『おれの意見も聴いてくれ』とやり出すと、与党も野党も(発言し合うこと)となる」と遮った。
すると、古川氏は、声を荒らげ、「じゃあ、何しに来たんですか!」と発言。
見かねた知事は「冷静に」「冷静に」――。
この流れの中で赤松農水相は「参院選前だからみんな色々言いたいことはあるんだろうけど、それぞれの(国会の)委員会で」と発言した。
会談は知事の「もう時間がない」との仕切りで終了したが、席から立ち上がったところで、今度は松下氏が声を荒らげ「僕は(夏の参院選の)対象者。(赤松農水相は)『選挙目当て』と言ったが失礼なことを言わないで欲しい」と訂正を求めた。が、赤松農水相は「訂正はしない」と応じなかった。
聞いていた県幹部は「恥ずかしい」と顔をしかめた。
上の記事内容についての宮日新聞の記事全文(改行は山崎)
「現場は災害」「PRだ」
民主、自民が口論
口蹄疫問題で10日、赤松広隆農林水産相と東国原知事が県庁で会談した際、本県関係の国会議員6人も同席した。このうち自民党の古川禎久衆院議員(宮崎3区)は「現場は災害(を受けたような状況)」などと発言、無所属で民主党会派に属する川村秀三郎衆院議員(宮崎1区)が「PRだ」と反論する一幕があった。
会談の最中、古川氏が「第1例目が発生して3週間」と話し始めると、農相は「知事との話し合いの場だから」とさえぎった。古川氏は「では何しに来たんですか」と声を荒げ、「現場は災害。何度も農水省、官邸に対策を申し入れている。今日、回答が出ると期待してきたのではないか」と続けた。川村氏は「具体的に回答している。PRしたって駄目だ」と農相を援護した。
このやりとりに、農相は「参院選前だからいろいろ言いたい事はあるのだろう」と発言。夏の参院選に立候補の意思を表明している自民の松下新平参議院議員(宮崎選挙区)が「失礼だ。訂正して欲しい」と抗議した。
会談後、赤松農相は農業関係団体、関係市町の首長らとも意見交換したが古川、松下議員は欠席。本県関係の6議員が最後まで共に行動することはなかった。(以下略)
この問題に関しては、党派を超えてやっていただきたいのに・・・・
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