記事入力 : 2010/05/15 11:45:04
【コラム】「ソウルが故郷」という心理の裏側(上)
父は熱心に働き、わたしが小学生になるころには、粗末な韓国式の旧家屋を西洋式の家に建て替えた。今振り返れば、故郷からほぼ身一つで上京し、家を買い、子供3人を大学に送り出し、結婚までさせた父のソウルでの生活はどれほどつらいものだっただろうか。父が口ずさんだ歌は、見知らぬ土地でつらい日々に耐えなければならなかった自分の人生を慰める歌だったにちがいない。
『故郷が好き』がリリースされた1972年、韓国の一人当たりの国民所得は1700ドルに過ぎず、貧しい国だった。食べていくために、そして子供の教育のために、多くの若者が故郷を離れ、ソウルへと旅立った。尹興吉(ユン・フンギル)の『九足の靴で残った男』(77年)、趙世熙(チョ・セヒ)の『小人が打ち上げた小さな球』(78年)などの小説は、都市化が急速に進んだ70年代のソウルとその衛星都市に流入した地方出身の青年が経験したつらい日常を描いている。
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) 2010 The Chosun Ilbo & Chosunonline.com>
- 【コラム】「ソウルが故郷」という心理の裏側(下) 2010/05/15 11:45:08
- 【コラム】「ソウルが故郷」という心理の裏側(下)
2010/05/15 11:45:08
- 【コラム】「ソウルが故郷」という心理の裏側(上)
2010/05/15 11:45:04
- 【社説】国民が見向きもしない親盧派が復活したワケ 2010/05/15 11:02:59
- 【コラム】「フィクション」を書いたのは誰だ(下)
2010/05/14 16:56:08
- 【コラム】「フィクション」を書いたのは誰だ(上)
2010/05/14 16:56:00
- 【社説】「ろうそく白書」政府の過ちも逐一記せ 2010/05/14 16:50:17
- 【社説】小さな香港に韓国より良い大学が多い理由 2010/05/14 11:30:56
- 【社説】5年連続世界一に輝いた仁川空港 2010/05/14 11:05:57
- 【コラム】繰り返されるデマと扇動、同一勢力の影(下)
2010/05/13 16:59:29
- 【コラム】繰り返されるデマと扇動、同一勢力の影(上)
2010/05/13 16:59:25