銀座でも宝石強盗…「ピンク・パンサー」伊で逮捕

　イタリア警察当局は１１日、東京・銀座の宝石店から２億円相当のティアラを奪ったとして、警視庁が強盗致傷容疑などで国際手配していた国際強盗団「ピンク・パンサー」のメンバーでモンテネグロ人、ラドバン・イェルシッチ容疑者（３９）をローマ市内で逮捕した。ＡＮＳＡ通信などが１４日伝えた。

　同容疑者は日本のほか世界各地での宝石強盗などに関与した疑いが持たれ、レプブリカ紙によるとスイス、フランス、モナコなども国際手配していた。昨年９月、モンテネグロで公務執行妨害容疑で逮捕され、日本側が身柄引き渡しを要求していたが、日本との間に身柄引き渡し条約がないモンテネグロは拒否。

　その後、イタリアに入国したとみられるが、日本は同国との間にも同条約がないため、引き渡し交渉は難航する可能性もある。同容疑者は逮捕時、クロアチアの偽造旅券を所持していた。

　警視庁が国際手配した容疑によると、同容疑者は共犯者とともに２００７年６月、銀座の宝石店で女性店員に催涙スプレーをかけ、２億円相当のダイヤモンド製ティアラと８４００万円相当のネックレスを奪った疑い。

　強盗団をピンク・パンサーと命名したのは英国警察で、映画「ピンク・パンサー」と同様に化粧品の瓶に盗んだ宝石を隠したことがあったため。メンバーの大半が旧ユーゴスラビア出身者で１９９９年ごろから世界各地で被害が相次いだ。 （共同）

[ 2010年05月15日 10:17 ]